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受け継いでゆく価値観 〜 永和システムマネジメント社長 平鍋 健児 2016年04月11日


目次

第4話 ソフトウェア開発をコモディティとするか

倉貫の顔倉貫
今となっては ソフトウェアがわりと普遍的というか、もう何をするにもソフトウェアが必要になってきて、ITが当たり前に存在し続けるので、会社経営もITと切り離せないし、組込みもソフトウェアと切り離せないしっていう。IoTとかも出てきたし。

平鍋の顔平鍋
そういう時代ですね。

倉貫の顔倉貫
ITがあちこち普遍的に存在することで、やっぱりもともとソフトウェアって、別にプログラムがソフトウェアというわけではないってことが顕在化されてきたなって思うんです。

平鍋の顔平鍋
というのは?

倉貫の顔倉貫
ちょっと表現が難しいんですけど、ハードウェア以外がソフトウェアのはずで、人のやる営みや経営って、そもそもソフトウェアなんじゃないか、と。

平鍋の顔平鍋
そうか。プログラムと別にソフトウェアというものがあるでしょうと。

倉貫の顔倉貫
そうです。インプリメントの手段がプログラムというだけで、そもそもソフトウェアっていうものは物理的な実体はないはずです。例えば会社っていうのも、物理的には存在しないので、きっとソフトウェアですよね。

平鍋の顔平鍋
そうすると、ソフトウェアの定義って何かな。

倉貫の顔倉貫
難しいんですよね。さっきの論理社員の話も、雇用契約って物理的な契約書はハードウェアだけど、でもその前提には仲間や信頼みたいなソフトウェアがあって、そこがないと契約書というハードウェアがあってもダメで。人間系のところが全部ソフトウェアみたいな。

平鍋の顔平鍋
ハードウェア以外とか。

倉貫の顔倉貫
そう。ハードウェア以外。僕らの世界の言葉で言うと、モデル化できるもの。データモデル、ビジネスモデルとかってモデル化できるものはソフトウェアなんじゃないかと。あとはどうインプリメントするかという話で、会社だと法人登記みたいな話。どっちが先かという話なんですけど。

平鍋の顔平鍋
はい。じゃあ、例えば、数学や法律、契約もソフトウェアだと?

倉貫の顔倉貫
そう、そうじゃないですか。

平鍋の顔平鍋
そのインプリはそれぞれあるかもしれないけど。

倉貫の顔倉貫
インプリメントされたハードウェアとして契約書やドキュメントっていうものがあるんだけど。

平鍋の顔平鍋
なるほど。

倉貫の顔倉貫
なので、信頼関係が大事っていうのは、そのソフトウェアで表現する話で通じてるところがあるのかなと思っていて。

平鍋の顔平鍋
なんとなく分かってきた。

倉貫の顔倉貫
契約書があるからといって人が一生懸命働けるかっていうと、別にそんなものではなくて、信頼関係がないと契約書を結んでも気持ち良くは働けないし。

平鍋の顔平鍋
そうか。じゃあ、信頼関係のインプリメントとしての契約書っていうのはかなり弱いね(笑)。それがあるからといって信頼関係が結べたとは到底言えないもんね。

倉貫の顔倉貫
そうなんですよ。逆なんですよね。

平鍋の顔平鍋
何でもって相手を信用するかっていうときに、契約でもって信用する、もしくは担保するっていう話と、信頼関係でもって仕事をするという。なんらかの相手と一緒に仕事をするときに、どうやったら成功できますかというときに、契約や対価というラインでもってコントロールしにいくのか、それとも信頼関係というラインでもって成果を上げにいくのかってそういう感じですよね。

倉貫の顔倉貫
そうなんです。どっちがうまくいくかっていうと、きっと本質的な方で考えたほうがうまくいくんじゃないかな、と。

平鍋の顔平鍋
ただコモディティ化されていくと、契約とか対価とかのほうが大事になって、そこで初めてスケールするモデルになるんでしょうね。

倉貫の顔倉貫
はい。それはそう思います。

平鍋の顔平鍋
これなんか絵が書けるんじゃないですか。ここに2者があって、ここにラインがあって、信頼ラインっていう話と契約ラインっていう話と。もうちょっと一段上げた良い言い方があるかもしれないけど。どっちのラインのほうが、この2人が目指している何か目的があったときに、この協業関係、協力関係でいいかな。

倉貫の顔倉貫
パートナーシップを組むって言いますね。

平鍋の顔平鍋
そうですね。昔はよくSIも外注と言ってたのを、パートナーと言い直したりしてたね(笑)。

倉貫の顔倉貫
(笑)。大事なことですけどね。言葉から意識が変わることはあるので。

平鍋の顔平鍋
このプロダクトをつくるときになんかの目的があって、自と他があるときにどういう環境を使ったらこのパートナーシップがうまくいくでしょうかと。自に対して他のほうがコモディティ化されてて、仕様が書けて何かこれが欲しいといったときに市場にたくさん存在するものであれば、契約ラインだけで全然いいかもしれないですね。

倉貫の顔倉貫
そうなりますね。

平鍋の顔平鍋
ただ、市場に全然存在しなくて、もうちょっと話しながらやらないと分かんないよねみたいなときは、信頼ラインは絶対必要ですね。

倉貫の顔倉貫
そこはやっぱりソフトウェア開発をコモディティとするかどうかは大きなポイントだと思いますよね。

平鍋の顔平鍋
大きいですかね。

倉貫の顔倉貫
うん。コモディティだとスケールするけど、コモディティっていうことは、やっぱり最終的には安く広くになっちゃうので、そんなに価値がなくなってしまうというか。

平鍋の顔平鍋
そうですね。そのものに。

倉貫の顔倉貫
まさしく消耗品なので。これからの社会でロボットやAIがもっと普及して、コモディティそのものの設計をすることに価値はあっても、コモディティを製造することの価値が下がってくるんじゃないかなっていう感じはする。

平鍋の顔平鍋
わかる。

倉貫の顔倉貫
そして1点ものをつくるっていうのは、コモディティではない。

平鍋の顔平鍋
ないよね。

倉貫の顔倉貫
うん。だとしたら、ソフトウェアをつくることもコモディティではないはずなんですよね。

平鍋の顔平鍋
そうですね。じゃあ、1点ものじゃないソフトウェアってあるのかな?

倉貫の顔倉貫
ないんじゃないですか。ソフトウェアってすべて1点もの。

平鍋の顔平鍋
それはソフトウェアが情報でできている限りはそうだよね。コピーできちゃうからね。

倉貫の顔倉貫
そうなんですよ。パッケージで配るにせよ、ウェブで使えるにせよ。

平鍋の顔平鍋
よく似たものはあるけど、違うもんね。

倉貫の顔倉貫
そうです。本質は一つという感じがする。でも、ソフトウェアってそういうもんじゃないかなって。逆に、ハードウェアは量産できるからコモディティになるけれど、必ずソフトウェアって1点もので、違うものはちょっと違ったらそれはもう別もの。だから量産できない。

平鍋の顔平鍋
そうですね。でも、僕らはわりとアジャイルシンパだから、その考え方に意見が寄りがちだけど、そうじゃないかもっていう話もあるよね(笑)。

倉貫の顔倉貫
それは、そうなんですよね(笑)。

平鍋の顔平鍋
だって、SIはもともとやっぱり産業の横のレイヤー構造をつくってしまっていて、受発注前提で仕様書で見積もりを依頼して、「こういうものをつくってください。お宅のほうが品質が高く、金額は安いのでお願いします」みたいな話になりますよね。

倉貫の顔倉貫
それが製造をアウトソースする発想の一括請負のビジネスモデルですね。

平鍋の顔平鍋
そんなビジネスモデルは生き残るんだろうか。分かんない。僕は生き残らないと思って、アジャイルの方向に行っちゃったけど。

倉貫の顔倉貫
そう。僕も生き残らないとは思っています。

次回へ『第5話 エンタープライズアジャイルをどう定義しますか』

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