株式会社SonicGarden(ソニックガーデン)
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Excel呪縛からの解放。業務改善となら、仕事はもっと楽しくできる!

KFカーバイドジャパン株式会社は、ドイツ製のドリルの素材を扱っている輸入卸売会社だ。従業員6名の同社は、ドイツの親会社が作る高品質な素材を取り扱っており、国内各地の工具メーカーと取引を行っている。

北本氏は、2011年の設立時から同社に携わっており、現在は事務的な管理全般を担当している。当初は自作のExcelファイルと向き合うことに時間を費やしていた北本氏だが、今は通常業務と並行して、業務ハッカーと二人三脚による業務改善を推し進める毎日だ。

ITには縁遠かったが、業務改善を通し、働き方も考え方も一変したという北本氏。契約に至る経緯や、開発中の気づきに加え、ご自身や社内の変化などについて、ソニックガーデン藤原がお話を伺った。

不安だらけのExcelでの管理に限界を感じ、システム導入を決意

藤原の顔藤原
まずシステム導入以前、どのように業務を進めていらっしゃったか、教えてもらえますか?

北本の顔北本
当時は、社内管理から帳簿的なものに関する情報まで、全てExcelで管理していましたね。

左:株式会社ソニックガーデン 藤原、右:カーバイドジャパン株式会社 北本さん

藤原の顔藤原
最初、メモ紙などで入力する情報をもらっていましたよね。メモ紙がたくさんあったのを覚えています。

北本の顔北本
懐かしいですね(笑)当時は出荷に関するメモの内容を、管理票に手入力していて、二度手間な上に、ミスも多かったです。Excel での書類作成だけで、一苦労という感じでした。

藤原の顔藤原
手入力に二度手間だと、どうしてもミスはおきますよね

北本の顔北本
加えて、元のファイルは自分のデスクトップパソコンの中だけに置いていたので、非常に怖かったですね。パソコンが壊れたらどうしようと。

藤原の顔藤原
データが全部飛んでしまう心配が常にありますもんね。利用されていたExcelファイルも拝見しましたけれど、かなり作り込まれていましたね。

北本の顔北本
構造自体は単純で、情報を横に横に並べただけでしたが、長年使い続けていたので、データがだいぶたまっていました。特に取引量が増加するに連れて、帳簿同士を突き合わせて矛盾がないか照合する作業が、非常に重たくなってきまして。

藤原の顔藤原
とても大変な作業だったと思います。

北本の顔北本
本当に限界を感じたのが、創業から5年経った頃でしたね。もうさすがにシステムを取り入れなければ、と切実に思うようになりました。

藤原の顔藤原
それまではExcelでなんとかしてきたんですよね。しかしデータ量が増えると照合に時間がかかりますし、突き合わせなども手動でやるとミスが発生しやすいというのが当初の課題でしたよね。

迷いが生じないくらい、良いシステムを選択しよう

藤原の顔藤原
そのような課題に対して、どのように解決策を考えられてきたんですか?

北本の顔北本
まずは、実態調査からでしたね。具体的な業務内容を書き出した表を作成していました。あとは当時の問題点であったり、将来加えたい機能も同じ表に書き加えておりました。

藤原の顔藤原
漠然と色々なサービスを比較したというよりは、まずは業務の見える化と、それに対しての課題ないしは必要な機能の洗い出しをされたんですね。

北本の顔北本
そうですね。何がいいかを調べたり考えているうちに、システムを導入するのであれば、クラウドじゃないと意味がないと考えるようになりました。

藤原の顔藤原
どうしてそう考えられたんですか?

北本の顔北本
場所や時間を選ばずに、システムを利用できるというのが大きかったですね。常に全員が一カ所に集まって働いているわけではないので、いつでもどこからでもすぐにアクセスできて、リアルタイムの状況を共有できるようにしたかったんです。

藤原の顔藤原
そうですね。働き方が大きく変わりそうですね。最終的にソニックガーデンとやろうという判断に至られた経緯を教えて頂けますか?

北本の顔北本
最初に候補に上がったのは、親会社が使っているシステムでした。ただそれは、機能も金額も弊社のサイズに合わないもので、ベストではないと思いました。一方で「とりあえずシェアの大きなものにしておくと安全だろう」という考えもよぎり……。

藤原の顔藤原
確かに利用者の多いシステムなら安心だろうと思いますよね。

北本の顔北本
でもせっかく選べる状況にあるのだから、他のシステムやパッケージ商品なども検討していきました。そんな時に、たまたま『日経ビジネス』で、ソニックガーデンさんのことを知ったんです。お話しを伺ってみたら、コストもそこまで膨らむことなく、やりたいことができそうだと思い、今に至ります。

藤原の顔藤原
kintoneベースでやるので、クラウドが前提ですしね。北本さんたちが求めるものと実際にかかるコストのバランスを見て、選んで頂いたというところですね。

北本の顔北本
あとは、kintoneもソニックガーデンさんの中では1つの提案であって、全てではないですからね。もっと広い考え方とか、広い価値観のようなものに触れられそうな、閉じていない感じがするのもよかったです。

手品のように業務がスムーズになったのを見て、全員が要望を言うようになった

藤原の顔藤原
システムを社員の方全員で利用され始めたのが、開発を始めてから5ヵ月後くらいですよね。

北本の顔北本
そうですね。ただ一斉に使い始めるその前に、とにかくシステムをまず触ってもらう期間がありました。業務ハッカーの方が一度弊社に来て、皆に使い方のレクチャーをしてくださって。

藤原の顔藤原
システム導入と並行して、本社の移転などもあると聞いていて、北本さんの大変さはひしひしと感じていたので、私達にできることはご支援しようと思っていました。実際、北本さん以外の方が新システムにログインもしていない状態であることは、こちらでも見てとれていたので、もうこれは現場に行くしかないと(笑)

北本の顔北本
業務ハッカーの来社は大きかったですね。実際に来て頂いて、「ほら、こんなにすぐに変更もできるよ」というのを目の前で見せて頂いたんですけど、もう皆、本当に手品を見るような感じで。その瞬間、皆の心をつかんだ確信がありましたね(笑)

KFカーバイドジャパン株式会社 現場で働く社員の方

藤原の顔藤原
一体感をいかに生むのかというところは、大事ですよね。あの時は「kintoneを使っていこう!一緒に作っていこう!」という気持ちになってもらえたのが、よかったです。

北本の顔北本
そうですね。それまでは、システムの導入を進めているのは私1人という感じがありました。開発の進捗を逐一報告してはいたんですけれども、やっぱり皆まだこっちの世界には来ていない感じがあったんですね。

藤原の顔藤原
皆の前で画面を見せたら、全員からの要望が出てきたのもよかったですよね。

北本の顔北本
そうやって要望が次々に出てきてからの、開発スピードが早かったことも印象的でした。現場からの「こうしてほしい、ああしてほしい」という要望に、当日か翌日には、業務ハッカーが反応してくださったというのもあって、また皆からの要望がどんどん出てきて(笑)

藤原の顔藤原
自分たちの要望がシステムに反映されると分かれば、意見を言う気持ちになってもらえますよね。

北本の顔北本
そうですね。この反応の早さは、ソニックガーデンさんの強みだと思うんですよ。普通だったら多分、1回持ち帰って1~2週間はかかったりすると思うんです。

業務ハックでは、イレギュラーケースの扱いも大事

藤原の顔藤原
難しい課題にぶつかったときに、現場の方からどんどん提案してもらえたのも助かりました。特にイレギュラーなケースになると、ソニックガーデン側だけでは決められない部分がありますので。

北本の顔北本
ヒアリングを進めたら、現場では「こんな場合もある、こんな場合もある」と、様々なケースが出てくることになりましたものね。

藤原の顔藤原
業務が既に回っていますから、ばっさり切ってしまう訳にもいかないですよね。「イレギュラーケースに対応できないなら、もうこのシステムは使わない」となってしまっては大変ですから、イレギュラーケースの扱いも大切です。

北本の顔北本
そうですね。皆も、自分の声をシステムに取り込んでもらえると分かり、イレギュラーケースに限らず、気がかりなことや改善したい部分があった時に、「まず言ってみようかな」という気になったのだと思います。「システムが変えられる」という選択肢があると、言うのを我慢する必要が薄れますからね。

KFカーバイドジャパン株式会社 現場で働く社員の方

藤原の顔藤原
あとは、あえて小さく始めて皆と一緒に作っていくと、皆がシステムのほうを向いて一緒にやっていくという体制になれますよね。現場を巻き込んでいくという意味では、皆の声を反映していくというプロセスがとても重要だなと。

北本の顔北本
本当にそう思います。新しいシステムは、皆のニーズが真に反映されたシステムになったと思います。

藤原の顔藤原
具体策もなく「業務改善しろ」という号令が上から降ってくるというのが、よくある業務改善のパターンだと思うんですよね。

北本の顔北本
よく聞くパターンですね。

藤原の顔藤原
でもそうではなくて、変えやすいシステムの存在によって、社員の方から自発的に「どんどん自分たちで変えていこう」という形になったわけですよね。これは経営的な視点から見ると、「業務改善を全員がする体制になった」ということだと思うんですよ。

本質的な改善で、業務効率が飛躍的に向上

藤原の顔藤原
今ではシステムを日々活用していらっしゃると思うんですが、使ってみていかがですか?

北本の顔北本
とにかく管理がしやすくなって、漏れが少なくなったと思います。色々な情報も見やすいし、すぐに共有できるようにもなりました。

藤原の顔藤原
ストレスとか、心理的な面での変化もありますか?

北本の顔北本
すごくあります。入力ストレスなんかは激減ですね。あんなにあった紙のメモもいらないですし。あと、現場の皆にしても、私に報告するというストレスがなくなりました(笑)

藤原の顔藤原
なるほど。業務フローにおいて個人名が出てる状態は非常によくないと思うんですよね。「藤原が確認する」という業務フローがあった場合、確認が遅れたりすると、「藤原のせいで遅れた」と個人批判に繋がってしまいます。業務フローをシステム化せず、個人の属性として管理してしまうのは、良くないと思うんです。

北本の顔北本
そうですね。一方的にいち個人を責めたりしても、根本的な解決法にはならないと、私も思います。

藤原の顔藤原
やっぱり、人に依存する部分をシステムに含めた仕組みに落とし込んでいかないと、本質的な改善にはなりませんよね。それによって1人1人のストレスが減っていって働きやすくなるというのが、すごく大事なことだと思います。

リモートワークに切り替えられたのも、システムのおかげ

藤原の顔藤原
北本さん自身の働き方も大きく変わりましたよね?

北本の顔北本
もう激変わりです(笑)このシステムのおかげで、リモートワークできるようになり、今は出社するのも、月に3日ぐらいになりました。

藤原の顔藤原
月に3日!すごいですね。週に1回も会社に行かないということですよね。

北本の顔北本
そうなんです。どうしても会社に行かないとできないことを溜めて、それから行く感じです。

藤原の顔藤原
素晴らしい。北本さんの移動の時間だけを考えても、生産性がものすごく上がっていますよね。

北本の顔北本
上がっています。通勤は、1日の労力の半分を使いますよね(笑)それを全て仕事に向けることができるので、大変効率が上がりました。雨が降ってきたら洗濯ものを取り込めるというだけでも、「洗濯のやり直し」という作業がなくなるわけで、日常生活も効率UPしました(笑)

藤原の顔藤原
他の方も、ある程度自由な働き方ができるようになっているんですか?

北本の顔北本
そうですね。職種にもよりますが、営業などは、システムがあればタイムリーに共有ができるので、今は会社に来なくても問題ないですね。

藤原の顔藤原
いいですね。社内の様子、働き方が大きく変わった感じがしますね。

日々小さな願いが現実になっていくことが、業務改善の醍醐味

藤原の顔藤原
実際にやってみて、業務改善の醍醐味は何だと思われますか?

北本の顔北本
すごく楽しいことです。ちょっとした改善が日々あるので、小さな幸せを毎日積み重ねている感じがしています。誰しも、大なり小なり「これ、こうだったらいいのにな」という願いがあると思うんですが、それが改善できたときの「やった」という喜びが、日々あるのが楽しいですね。

藤原の顔藤原
なるほど。

北本の顔北本
あとは「アイデアが実現できる」という事自体にも、楽しさがあると思っています。特にkintoneでは色々なことが可能なので、ふとした瞬間にアイデアがポンポンと浮かぶんですよね。「あそこにチェックボックスを入れるといいかな」とか。

藤原の顔藤原
そうやって少しずつやっていくと、半年、1年後には大きく変わっていますよね。小さな改善を重ねた結果、業務効率が上がったり、ストレスが減ったり、どこでも働けるようになったんですね。

北本の顔北本
そうですね。業務改善をし始めること自体が、前に回り出す仕掛けのように感じています。「やれ」と言われるのではなくて、自分から考えて、自分でやる感覚があるんですよね。だから楽しくなるというのが、業務改善の醍醐味だと思います。

プログラマと直接やりとりしたことで、ITの世界が身近になった

藤原の顔藤原
今回、北本さんが主導はされつつ、業務ハッカーと二人三脚で進めてきたと思うんですけれど、そういうシステムの専門家に相談できるのはどうでしたか?

北本の顔北本
実際にやってみて、本当によかったなと思っています。クラウドを駆使し、効率的な働き方を推進されているソニックガーデンさんと関われたことで、自分の考え方がすごく変わりました。私にとってITの世界は本当に分からないことだらけで、異次元の世界のように感じていたくらいなんです。そんな私でも、ソニックガーデンさんとお仕事を進めていくことで、ITの世界が身近に感じられるようになりました。

藤原の顔藤原
ありがとうございます。

北本の顔北本
まるで「ITの世界への窓」みたいな存在だなと思っています。プログラマの方と直接やりとりしていなければ、こういう風には感じなかったと思います。また、サービスを検討している段階から、ITを使った新しい顧客サービスの可能性を感じられたのも、すごく魅力でした。

藤原の顔藤原
その可能性というのはどういうことでしょうか?

北本の顔北本
お客様に対して新しい方法で接点を持てるのではないか、という可能性ですね。ITなしでは想像もつかなかったけれども、オープンなkintoneや、連携できるサービスとならできそうなことがあるなと思いまして。

藤原の顔藤原
確かにそれは、クラウドならではのアプローチですね。例えば、在庫情報をタイムリーにウェブで公開して、その画面から注文できればお客様としても便利になりますし、その注文情報をkintoneに自動的に入るようにすれば、こちらの手間も省けますし。

北本の顔北本
そうですね。

藤原の顔藤原
ウェブサイトを通じてお客様と新しい繋がり方ができますよね。バックヤードの業務効率を上げるだけではなくて、顧客満足度も上がるので、ビジネスの成長にも貢献できる可能性、という点でも大切だと思います。

北本の顔北本
そうですね。なので今後の展望としては、お客様からアクセスができるようにしたり、もっとコラボレーションをして、お客様が弊社と関わったら楽しいと感じてもらえるようになれたらいいですね。

藤原の顔藤原
楽しくなるというのが素晴らしい言葉だと思いますね。楽しくなる工夫をしていった結果、効率も上がるし、効率が上がれば利益も出ると思います。その上、お客様にも対象範囲を広げて、その楽しさを届けていくと。

北本の顔北本
ドイツの親会社用にもアカウントを作って、ログインしてもらう試みを始めているんですが、このkintoneを使った楽しい業務改善を広げたいからなんです。実際業務の効率も上がるはずだと思うので、これからもどんどん広げていきたいなと思います。

藤原の顔藤原
これからもそのお手伝いをさせて頂ければ嬉しいです。今日はありがとうございました!
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