株式会社SonicGarden(ソニックガーデン)
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【イベントレポート】倉貫義人×長尾彰氏対談『「雑談・相談・対話」成果が上がるチームはなぜ自律して回っているのか?』 2019年11月21日

2019年11月13日、TSUTAYA BOOK STORE梅田MeRISE店にて「宇宙兄弟 今いる仲間でうまくいく チームの話 」著者の長尾彰氏と、弊社代表倉貫のトークイベントが開催されました。イベントの様子をお伝えします。

「雑談・相談・対話」成果が上がるチームはなぜ自律して回っているのか?
ttps://kansai-tcm.jp/merise-1022

登壇者

倉貫義人

株式会社ソニックガーデン代表取締役社長、株式会社クラシコム社外取締役

長尾彰

組織開発ファシリテーター、株式会社ナガオ考務店代表取締役、FC今治エア社員、茂来学園しなのイエナプランスクール大日向小学校理事

イベントレポート

ソニックガーデンという名前の由来

自己紹介の中で倉貫が長尾さんからソニックガーデンの社名の由来を問われ、下記のように回答していました。

倉貫の顔倉貫
ソフトウェアは人を集めて一気に作ってもいいものはできません。植物のように少しづつ育てていくべきだけれど、それでもなるべく早く作りたいというスピードの部分を音速(ソニック)という言葉で表しました。

弊社のソフトウェア開発における開発の考え方が社名にも表れていました。

長尾さんが学校づくりに携わるきっかけ

長尾さんはイエナプラン教育をコンセプトとする長野県南佐久郡にある、大日向小学校の創設に尽力されています。

教育に携わるきっかけは学生時代の先生の「自分で考える教育」に影響を受け先生になることを決意したこと。教員を経験後、当時出会ったオランダの教育に感銘を受けて「管理しなくても人は学んでいく」という思想に至ったそうです。

管理について

自己紹介からの流れでソニックガーデンがどうやって社員を管理しているかという話題になりました。

倉貫の顔倉貫
ソニックガーデンではルールよりも良識を重んじています。ルールで縛ることをしなくても、良識のあるメンバーが集まれば問題は起きないと考えています。

ソニックガーデンでは採用にとても時間をかけています。それはこういった管理ゼロ経営を行う上でも採用が非常に大切であるとの考え方が表れています。

評価について

次は社員をどう評価するかという話題に。

倉貫の顔倉貫
現代は一人一人の仕事が異なっており、よりクリエイティブなものになっています。そのため、旧来のように一律で評価するということ自体が難しいのです。

ではどうすれば良いのでしょう?その一つの解として、ソニックガーデンでは社員への評価をなくしました。そのため、給与は一律、ボーナスも山分けしています。

ここからは参加者からの質問に二人が答えていくスタイルで進んでいきました。二人の回答をまとめてご紹介します。

質問1:雑談できない人は、どうすればいいですか?

倉貫の顔倉貫
無理して雑談する必要はありません。相談をできる関係作りの方が大事なので、まずは仕事の相談からやってみてはどうでしょうか。急に雑談は難しいけれど、仕事というネタがあると話しやすいはずです。

質問2:良い仲間の見つけ方は?

長尾の顔長尾
いい人が集まればいいチームができて、いい仕事ができるとは思っていません。いい仕事(課題)がいいチームを作るのです。なのでゲーム設定(仕事、難易度)が大事ですね。
倉貫の顔倉貫
ビジネスモデルがいいチームを作っています。弊社で言えば「納品のない受託開発」ですね。

質問3:チームが同じ方向を向いているのは大事ですか?

長尾の顔長尾
同じ方向をむくためにはナラティブ(物語)を通して概念を理解することが重要です。目標だけを渡されても同じ方向は向けません。なぜそれをやるのかという背景、物語を語ることが重要なのです。
倉貫の顔倉貫
人の考えは変えられないので、自分を変える方が良いです。でも人が変わるきっかけは作れます。チームが仲がいい必要はないですね。心理的安全性と仲良しは違います。心理的安全性はなんでも言える関係のことであり、仲良しすぎて反対意見が言えないことはよくあります。

質問4:リーダーとはどんな存在ですか?

長尾の顔長尾
宛先、目標が見えてるということ。例えば、「鬼退治したい」「お姫様になりたい」といった意思がある人のことですね。

イベントに参加した感想

本の内容を中心に話をするのかと思っていましたが、かなりフリーな雰囲気のイベントでした。バックグラウンドは異なる二人ですが、「チーム」というテーマに対しては共通の考えを多く持っていて、面白かったです。

また、チームの話になると「どうやって良い人を採用するのか」といった話題になりがちですが、そうではなく良い課題(仕事)が良いチームを作るという逆の発想をしているのは学びになりました。

本の紹介

最後に今回お二人が出した本の紹介をしてこのレポートを終えたいと思います。

ザッソウ 結果を出すチームの習慣 ホウレンソウに代わる「雑談+相談」」

クリエイティブな仕事が増えた現代のチームにおいて必要なのは、従来通りの「ホウ・レン・ソウ」ではなく「ザッソウ(雑談・相談)」です。
ザッソウを通して、メンバー同士が何を考え、何を感じているのかを共有し、言いたいことを言い合える信頼関係が築けます。それはチームに心理的安全をもたらし、メンバーのやる気を高めることにもつながります。

さらに、普段から雑談をしていれば、本当に困ったときに相談しやすくなります。

では結果を出すためのザッソウとはどういったものなのか?また、そんな価値あるザッソウが活発なチームになるためには、どのようなステップを踏めばよいのか、本書では詳しく解説していきます。

https://www.amazon.co.jp/dp/4820731823

「宇宙兄弟 今いる仲間でうまくいく チームの話 」

『宇宙兄弟』のムッタやヒビト、チーム「ジョーカーズ」の成長ストーリーなどを分析し、自分の得意で好きなスタイルで、今いる仲間をリードする方法を解説しています。

さらには約20年にわたって3000回を超えるチームビルディングをしてきた著者が、現代のチームビルディングの新常識を提唱。 「チームづくり」を目的にすると失敗する!/「チームで何を成し遂げたいのか」をメンバーと共に明確にすること/チーム全体をいっぺんにどうにかしようとしない!/一人ずつ確実に仲間を増やしていくほうが結果として早く「チームづくり」ができる/「強み」を活かした4つのリーダースタイルで、チームがぐんぐん面白くなる/すべてのチームは、第1ステージの「フォーミング」から/チームの目的や状況で、「出番」がくるリーダーが変わる/マネジメントは「依存」を生み、ファシリテーションは「自律」を生む/求められていないのにアドバイスしない

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4054067220

人が増えても速くならない ~変化を抱擁せよ~ ザッソウ 結果を出すチームの習慣 ホウレンソウに代わる「雑談+相談」 管理ゼロで成果はあがる「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう