納品ありきの受託開発を行うプログラマと、納品のない受託開発を行う顧問プログラマでは実際の仕事内容や必要となる力が変わってきます。どのような違いがあるか顧問プログラマが目指すことは何か、を理解していないと、ソニックガーデンで活躍することは非常に難しくなってきます。

ここでは、実際の顧問プログラマの仕事内容やお客さまの声を紹介します。顧問プログラマとして、納品のない受託開発を行う具体的なイメージを持っていただけると幸いです。

1.新規事業の立ち上げを支援する

新規事業を立ち上げたいとき、お客さまは「どのようなシステムが必要かわからない」、「社内にプログラマがいない」、「要件定義を作るのが大変」など、技術に関する課題がボトルネックとなることが多くあります。納品のない受託開発では、新規事業が目指すビジョンや提供したい価値をしっかりと理解したうえで、必要最小限の機能から開発をスタートさせ、スピーディーな新規事業の立ち上げを支援していきます。

顧問プログラマは、事業の本質的な価値を理解し、必要なシステムだけを効率的に開発するためのコンサルティング能力と技術力が必要になってきます。また、新規事業は特に変化が激しいため、お客さまが抱えている課題感やユーザなどからのフィードバックをキャッチアップし、すばやく、そして柔軟にアップデートさせていきます。

開発事例とお客さまの声

事例1: 株式会社ベリサーブ様 議論を重ねて必要な機能だけを開発できたのは、「納品」がないおかげ

開発実績
Quality Forward
抱えていた開発課題 相談しながら開発を進められる会社があれば…

弊社はソフトウェア検証サービスを提供しているのですが、従来のテスト管理システムはデータ処理の効率性に大きな課題を抱えていました。例えば自動車のテストの場合何百万もの項目をエクセルで集計し、グラフを描くという作業に多くの時間を費やします。その結果、より最適なテストを作り上げるための“思考”の時間が奪われてしまっていたのです。

そのため、テスト管理を効率化する新しいシステムの開発を新規事業として行うことになりました。それにあたって、依頼をする開発会社を検討しはじめたのですが、新規事業なので要件定義をするのではなく、相談しながら開発をしたいと考えていました。

納品のない受託開発との出会い 経営会議より面白い? 開発ミーティング

そんなことを考えながらいろいろと調べていく中で、ソニックガーデンさんの「納品のない受託開発」を知りました。「納品がない」というコンセプト自体に驚きましたし、前から疑問を抱いていた人月ベースでの見積もりではなく、月額定額という点もいいと思いました。

興味を持って相談してみると、驚いたことにプログラマの方から「計算だけならエクセルでもいいんじゃないですか?」と言われたんです(笑)。その言葉で「ただ新しいシステムを作ればいいわけではない」ことに気づきましたし、顧客の本質的な課題に向き合うぞ、というソニックガーデンさんの本気度が伝わりました。

それから、2週間に1回ぐらい、何のためにシステム開発をするのか、我々が目指したいテスト管理のあり方は何か、じっくりと顧問プログラマと議論を重ねました。漠然とした課題感が、顧問プログラマのファシリテーションによって明確に言語化されていく過程は刺激的でしたね。同席していた役員が「経営会議より面白い」って盛り上がるくらいでした。

納品のない受託開発にしてよかったこと 機能の一つひとつを顧問プログラマと「本当に必要か」検討しながら開発

4ヶ月にも及ぶ議論を経て、徐々にビジョンが明確になっていきました。そのビジョンに沿いながら、最低限の機能から開発はスタート。顧問プログラマと議論を重ねながら、細かな機能の一つひとつを「本当に必要なのか?」という視点で取捨選択していきました。

結果的に、2年ほどかけてテスト管理クラウドサービス「Quality Forward」を形にできました。利用者からは「とても作業がシンプルになった」、「100件近いテストをまとめて管理できるようになって仕事のやり方が変わった」という声をもらいました。作業に追われていたテスト管理を、クリエイティブな仕事に生まれ変わらせる。こんな難易度の高いプロジェクトを達成できたのは、間違いなく納品のない受託開発のおかげですね。

事例2: NRIセキュアテクノロジーズ株式会社 顧問プログラマが気づかせてくれた、自分たちのコアバリュー

開発実績
Secure SketCH(セキュアスケッチ)
抱えていた開発課題 スモールスタートで検証を重ねながら開発をしたい

2016年に、セキュリティ対策を効率化するための新たなプラットホーム「Secure SketCH」を作ろうと新規事業がスタートしました。それまでメインで行っていたセキュリティチェックから一歩先へいった、「セキュリティ対策支援」まで一括して効率的に行えるプラットフォームを作るのがその新規事業の目的でした。

1から作る新規事業ですから、スモールスタートで検証を重ねていく、アジャイル開発が適しているのではと考えていました。そんなとき、倉貫さん(ソニックガーデン代表取締役社長・倉貫 義人)の『「納品」をなくせばうまくいく』という本に出会ったんです。開発にまつわる問題に対する、シンプルで力強いメッセージが印象的でした。

納品のない受託開発との出会い 「ユーザーにとってのコアバリューは?」と問われ、本質に気づく

いざ、ソニックガーデンに相談したはいいものの、なかなか開発をスタートできなかったことをよく覚えています。相談当初、私たちは業務の効率化のことばかりを考えて早く開発を進めたいがあまり、肝心の「お客さまに提供したいコアバリュー」が抜け落ちていたんです。そのことは、初回のウェブ会議で顧問プログラマに「このサービスを実際に使う、お客さまの課題は何ですか?」と指摘されて、はっと気づきました。

それから、長い時間をかけてコアバリューは何か考えたのは、今でも忘れられない痛烈な体験です。そして、議論を続ける中で、顧問プログラマに「NRIセキュアの一番の価値は、セキュリティ対策に関する大量のデータです。そこにフォーカスしたプラットフォーム開発であれば、私たちが支援する意味があります」と言われ、事業の本質に気づけたんです。

納品のない受託開発にしてよかったこと 機能を盛り込みがちな私たちに「小さく動かして、補足していく」開発の視点を与えてくれた

「納品のない受託開発」では、小さく最低限な機能から開発をしていくアジャイル開発の体制を取っています。しかし、最初は依頼する我々が機能を盛り込んだ要件をソニックガーデンに提出してしまっていました。物事を大きく考えすぎていたんですね。

その大きな要件を顧問プログラマがうまくタスク分解して、適切な量にコントロールしてくれたんです。そのおかげで、週次で少しずつ開発を進めていく間に、我々も適切なタスク量をつかめるようになりました。「少しずつ動かしながら補足していく」というソニックガーデンのアプローチが、自分たちの頭でっかちな視点をシフトしてくれたんです。

結果、納得のいく形でSecure SketCHはリリースされました。今は大企業を中心に、中小企業やスタートアップなど幅広い企業に利用いただいています。社内やセキュリティ業界内からも大きな反響がありました。

コアバリューへの気づきを与えてくれ、小さく動かしていく視点も教えてくれた。納品のない受託開発でなければ、Secure SketCHはできていなかったと思うので、依頼をして本当によかったです。

2.既存システムを再構築する

過去に外注して開発したシステムが事業に合わなくなってきた、社内にいたエンジニアが退社しブラックボックスに…など既存システムに悩むお客さまの課題解決も顧問プログラマの大切な仕事です。納品のない受託開発では、顧問プログラマが既存システムの課題点を正確に分析し、事業の変化に合わせて継続的な改修が行えるようにシステムを再構築。すでに取り組まれている事業を、変化に対応できるシステムにアップデートしていきます。

既存システムの再構築においては「他人が書いたコードのどこに問題があるか」「事業の成長のために、どのような再構築が最適か」など高度な分析能力と、課題発見能力が必要になってきます。また、すでに動いているシステムをユーザに迷惑をかけずに改修を行う開発設計も重要になってきます。

開発事例とお客さまの声

事例1: 株式会社ユーフォリア様 「納品がないから、ずっと仲間」。納品のない受託開発が生む信頼関係

開発実績(リプレース)
ONE TAP SPORTS
抱えていた開発課題 スピーディーな開発体制の構築が必要だった

我々が開発・運営するONE TAP SPORTSは、アスリートのコンディションやトレーニングデータなどを登録し、管理するSaaS型のシステムです。アスリート一人ひとりの活動や状態を入力し可視化することで、ケガの防止に役立てるだけでなく、チームのコミュニケーション活性化やデータに基づいたマネジメントを実現。チームのパフォーマンスの向上を目的としています。

ONE TAP SPORTSは、実はラグビー日本代表からのオファーをきっかけに、2012年にリリースされました。スポーツサイエンスの浸透もあり、今はラグビーだけでなくプロ野球球団やJリーグのクラブなど、多くのスポーツチームが導入しています。

その一方で、求められる機能や継続的な改修などの要求度が高まり、スピード感のある開発体制とシステムの構築が必要になっていました。そこで、知人の紹介を通じて、ソニックガーデンに相談することになったのです。

納品のない受託開発との出会い 仕様書に時間をかけない。本質と向き合うから、スピード感も出る

ソニックガーデンの第一印象として、企業文化がとてもいい企業だと感じました。場所や時間にとらわれずに仕事をするスタイルもそうですし、何より一人ひとりの主体性や責任感、当事者意識を持って開発に関わっているところが素晴らしいと感じたのです。

それから、我々が求めていたスピード感のある開発体制についても、期待通りのものを提供してくれました。仕様書を固めることに時間を割くのではなく、とにかくスピーディーに、優先順位の判断や開発のために時間を使う。物事の本質と向き合いながらシステム開発を行う考え方が我々にもフィットして、素晴らしいパートナーと出会えたと実感しました。

納品のない受託開発にしてよかったこと スポーツチームからのハイスピードな要求にも対応できる開発チームに

日本代表レベルのプロアスリートたちは、日々ものすごい質と量のトレーニングを重ねています。そうした環境の中で寄せられる開発依頼は、ハンパじゃないハイスピードとハイプレッシャーです。選手サイドの依頼意図を深く理解し、どのようなシステムで実現するか、ソニックガーデンと何度もディスカッションを重ねていきました。その過程の中で、我々とソニックガーデンが、単なるパートナーではなく、1つの開発チームとして形になっていくのを実感したんです。ソニックガーデンの顧問プログラマも、実際に試合に足を運び、選手やスタッフの生の声を聞くなど、より深い理解に努めてくれました。

ディスカッションの場で、我々が機能提案を行うと、顧問プログラマからはよく「何のためにその機能が必要なんですか?」と質問が返ってきます。納得のいくまで議論ができないと、開発には進まない。めんどくさいと思うこともあるんですよ(笑)。でも、そのめんどくささが、価値なんですよね。そうやって、問いかけを受けながら「なぜ?」を繰り返すことで、新たな視点を手に入れることもできますから。

納品がない、ということはずっと仲間でいられるということ。ONE TAP SPORTSを、今後アスリートだけでなくビジネスパーソンやシニア層も使えるスポーツテックにできないか、という構想もあるんです。そんな大きな夢を、これからもソニックガーデンと追いかけていきたいと考えています。

事例2: 株式会社ワーク・ライフバランス様 顧問プログラマが気づかせてくれた、自分たちのコアバリュー

開発実績(リプレース)
WLBC養成講座会員サイト
抱えていた開発課題 完成したシステムを使って「こうすればよかった」と悔しくなることがあった

弊社が行っているワーク・ライフバランスコンサルティング(以下、WLBC)のノウハウを学ぶ場として提供しているWLBC養成講座。この養成講座の運営を管理するシステムとして「WLBC養成講座会員サイト」があるのですが、かつてこのサイトに大きな課題を抱えていました。というのも、以前は既存のパッケージをカスタマイズして使っていたため、不必要な機能も残り、受講生から使い方の問い合せばかりが殺到する…という状態に困っていたのです。

運営を担当する社員も「システムを使うと余計に手間がかかる」と言うほどで、システムの再構築は今後の事業成長において必須でした。しかし、刻々と変わるビジネスの状況に応じて、その度に要件定義をするのは難しいものです。過去にも、要件定義をして完成したシステムを使って「もっとこうすればよかった」と悔しくなった経験もしていました。事業を理解し、細かく軌道修正しながら継続的に開発を行ってくれる会社があればいいのに…と探していたところ、「納品のない受託開発」を知ったのです。

納品のない受託開発との出会い 開発要件ではなく「事業のコアは?」という質問からスタート

最初にソニックガーデンとの打ち合わせをしたとき、「事業のコアな部分を教えてください」と質問を受けたことは覚えています。そして、実際に事業についてお伝えすると、そのコアの部分を押さえた必要最低限のシステムができあがってくるのです。

そのシステムを実際に触ってみて、違和感があれば話し合いながら軌道修正をしていく。納得がいく機能になれば、また次に必要な機能を開発していく。そうした開発の進め方はとても心地のいいものでした。「完成したシステムでまた後悔したらどうしよう…」という不安を抱く必要がなくなり、安心してシステム開発を前に進めることができました。

納品のない受託開発にしてよかったこと システムへの不安がなくなり、新たなチャレンジを後押ししてくれる

顧問プログラマは、私たちの事業状況を深く理解し、先々まで見据えて開発を進めてくれます。リプレース(再構築)にあたっての会員の移行手順も、リスクのない方法を考えて進めてくれました。

システムをリプレースする前は、「サービスにシステムが追いつかないんじゃないか…」という不安があって、新しいチャレンジをためらうこともありました。でも、ソニックガーデンとのシステム開発を通して「足踏みせずにやるべきことを突き詰めていくことが大事」だと教わったんです。

それに、リプレースによって受講生からの問い合わせ対応も減ったことで、講座のあるべき姿に向けた仕事もできるようになりました。単なるシステム開発で終わらず、事業成長や新たなチャレンジを後押ししてくれる。これからも、ワーク・ライフバランスの実現のために、ぜひソニックガーデンに協力いただきたいと考えています。

3.現場の業務を効率化する

業務改善が進まず非効率な仕事が続いている、kintoneなどの業務システムをうまく活用できていない…などの悩みを持つお客さまの業務改善を実現するために、伴走する仕事もあります。お客さまのために、顧問プログラマが業務全体をヒアリングし、改善のアドバイスとともに必要に応じてシステムも開発していきます。

顧問プログラマはお客さまと一緒に仕事の悩みを解消し続けることで、「続けられる業務改善」を実現していきます。そのために、お客さまの業務内容をしっかりと理解し、現場目線で提案を行うことが重要になってきます。

開発事例とお客さまの声

事例1: 井上総合印刷株式会社

事例1: 井上総合印刷株式会社 定時15時が、3年以上続いています。

もともと、働く親が多い職場なので、業務改善には積極的でした。しかし、思うようにいかず、ソニックガーデンに相談したんです。「業務のフローもシステムも、どんどん変えていこう」の姿勢で開発されたkintoneベースの受発注システムは、私たちの業務効率を想像以上に高め、定時15時を実現しています。業務改善とは、システム化し、成果や売上げを伸ばすことだけではありません。みんなが働きやすい環境作りも、大切な業務改善のひとつです。

事例2: KFカーバイドジャパン株式会社

事例2: KFカーバイドジャパン株式会社 重いExcelファイルから卒業。リモートワークも可能に。

業務ハッカー依頼の決め手は、「なんでもできる大きなシステムではなく、自分たちの業務に必要なシステムを選びたい」と考えたからです。データが重く、使いづらかったExcelファイルの業務は、すべてkintoneアプリへ変わりました。クラウド化で「パソコンが壊れたらどうしよう」などの不安もなくなり、いつでもどこからでも仕事ができる環境も生まれています。業務改善で得られた成功体験は、社内のモチベーションも上げ、自発的な業務改善へとつながっています。