柔軟な考え方が、Secure SketCH(セキュアスケッチ)の可能性を広げる[後編] 2020年02月12日
企業のセキュリティ対策業務に関わる担当者の悩みを解決したいと開発された、セキュリティ対策実行支援プラットフォーム、Secure SketCH(セキュアスケッチ)。
運営に関わるNRIセキュアテクノロジーズ株式会社(以下、NRIセキュア)の足立道拡さんと川﨑聡太さんは、ソニックガーデンとの取り組みの中で「仕事の価値観が変わった」と話します。
ソニックガーデンの納品のない受託開発は、1〜2週間の単位で作る機能を決め、出来上がったシステムを触って、改善や次の開発へと進みます。仕様変更や開発の優先順位も柔軟です。このアプローチが、Secure SketCHの開発だけでなく、足立さんと川﨑さんの考え方にも大きく影響したのです。2人に、どんな変化があったのでしょうか。
お客様事例の後半では、Secure SketCHの開発プロセスとリリース後の社内外の反響、そして今後の展望をご紹介します。
インタビューにご参加いただいた皆さん
- NRIセキュアテクノロジーズ株式会社 部長 GRCデジタルプラットフォーム部・足立道拡さん
- NRIセキュアテクノロジーズ株式会社 プロダクトマネージャー GRCデジタルプラットフォーム部 兼DevSecOps事業部 川﨑聡太さん
- ソニックガーデン プログラマ 大野 浩誠
- ソニックガーデン プログラマ 遠藤 大介
企業のセキュリティ対策を劇的に変えるSecure SketCH(セキュアスケッチ)|NRIセキュアテクノロジーズ株式会社[前編]
システム開発は、シンプルに考えて柔軟に対応できる
──足立さんと川﨑さんは、システム開発のディレクションがはじめてとうかがいました。Secure SketCH(セキュアスケッチ)を開発するなかで、どんなことが印象に残っていますか。

「ソニックガーデンの魅力は、ビジネス課題ごとに適した担当者がアサインされること」と話す足立氏。ソニックガーデンでは、1案件ごとに1名の「顧問プログラマ」が関わるが、必要に応じてチームで対応している。




「納品のない受託開発」で、仕事の価値観も変わった
──たとえば、どんな変化がありましたか。

今では、「まず金融まで作りましょうか」と言えるような、割り切りがありますね。「あとから変更があるかもしれないし、改善もできる。はじめは、ミニマムでつくろう」と考えられるようになりました。


1度にすべて開発しきってしまうと、後戻りが難しいです。でも、タスクを分けて開発していくと、途中で変化に対応しやすいし、気づきも多い。このサイクルを積み重ねていくと、「今は仮説で進めてみよう」「小さく作って、このあと考えよう」と思えるようになります。
──開発のプロセスの中で、「小さく作り、触って、変えていく」を実感いただくのが、大切なんですね。


きっと、ソニックガーデンさんに出会っていなかったら、ここまで大胆に働き方を変えることはできていなかったと思います。
新規事業開発は、泥くさい作業の連続!?
──Secure SketCHは、2018年の4月にリリースされました。どのような反響がありましたか。

またSecure SketCHは、フリープランと、より多くの機能が利用できる有料プランを用意しています。多くの企業に使っていただくことで、データを収集し、サービスの精度を高めるサービス設計をしています。フリープランがあることは、これまでのNRIのプロダクトと大きく違うポイントです。

だからこそ、企画だけでなく、形にして世に出すことの難しさと苦労がわかる同業者からの評価は、嬉しいです。

その道のりは平坦ではなく、ときには心が折れそうなこともありました。でも、ソニックガーデンさんと一緒にここまで作ったSecure SketCHを、絶対にリリースしたいという気持ちに背中を押されて、やりきりましたね。





事業を生み出す苦労は並大抵のことではありませんが、それがあったからこそ、リリースして今も事業を伸ばせていることは嬉しいです。関わったメンバーみんなも、プロダクトに愛着を持ってくれています。
企業のセキュリティ対策をグローバル規模で支えたい
──最後に、Secure SketCHの今後について教えてください。

まずは、国内市場の支持を得て、事業基盤をつくりたいと思います。みんなでSecure SketCHの枠組みを大きくしていき、お客様のセキュリティ対策を起点としたビジネス支援プラットフォームという存在に育てたいですね。

やはり、海外メンバーとのコミュニケーションは大変で、セキュリティ担当者の業務を超えた作業が発生するケースも多いんです。この後も対応言語を増やす予定ですし、セキュリティ担当者が本来やるべき業務に注力できるような環境作りを支援したいです。
──ソニックガーデンの2人は、いかがですか。


ビジネスに関する深い理解や、Ruby on Rails の圧倒的な知見と経験をふまえた、ときに厳しいコメントは、プロダクトとチームの成長にとって不可欠で、とてもありがたく感じています。テックリードやアーキテクトの立場からも、引き続きSecure SketCHの成長を支えてほしいです。



ソニックガーデンさんの相談を受けていることで、類似例にも対応できているんです。お互いにわからないことは素直に伝え合え、信頼して互いの課題を考えられる関係性を、今後も築いていきたいと思います。
前編:企業のセキュリティ対策を劇的に変えるSecure SketCH(セキュアスケッチ)|NRIセキュアテクノロジーズ株式会社

- インタビュアー/ライティング:マチコマキ
- 広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。


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