遊ぶように働く〜管理職のいない組織の作りかた(Findersでの連載まとめ)
オフィスがなくて、通勤することもなく、部署がなくて、指示や管理する上司もいない。
全社員が在宅あるいは好きな場所で、誰かに見張られていなくても自律的に働く。しかも、売上目標やノルマさえないのに、コミュニケーションを大事にして、ちゃんとチームで助け合って成果を上げる。そんな会社があるって信じられますか?
私たちソニックガーデンは、2016年にそれまで渋谷にあった本社オフィスを撤廃しました。今はオフィスのない会社です。
社員の半数以上が地方在住で在宅勤務をしているので、東京近郊に住む社員も含めてフェアにするために、全社員リモートワークをすることにしたのです。それ以来、誰も出勤することがなく、1カ所に集まることもなくなりましたが、特に大きな問題もなく過ごしています。むしろ生産性は上がりました。
「リモートワークを導入すると、社員の様子が見えないから管理が大変ですよね?」と聞かれますが、そんなことはありません。なぜなら、私たちは「管理のない経営」をしているからです。管理職がいて社員を働かせるのではなく、全員がセルフマネジメントで自主的に働くことを実現している会社なのです。
管理をする上司がいないので、評価する人もいません。指示命令する人がいないし、勤怠管理や進捗管理をする人もいません。
「果たしてそれで人は働くのか?」と思われるかもしれませんが、実際のところ皆それなりに働いていますし、お客様やパートナーの皆さんのおかげで創業から7年、ずっと成長できています。
一体どうやって、そんなことを実現しているのか。それを解き明かしていくのが本連載のテーマです。