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まるで勝ち続けるスポーツチームのような一体感。ONE TAP SPORTSの開発体制|お客さま事例・株式会社ユーフォリア【第2回】 2019年06月25日


2015年に開催された、ラグビーW杯・イングランド大会。南アフリカ代表に勝利した日本代表の躍進を、ITとスポーツサイエンスの観点から支えたのは、株式会社ユーフォリアのSaaS型システムONE TAP SPORTSです。

その後、ONE TAP SPORTSは多くのプロチームや大学・高校の部活動にも導入され、選手のコンディション管理とチームパフォーマンスの向上を支援しています。

ソニックガーデンが、ONE TAP SPORTSの開発にジョインしたのは、2015年・夏ごろのことでした。初期のシステムを引き継ぎ、リプレースを行ったのち、毎週のように機能改善・リリースを重ねています。

お客さま事例「株式会社ユーフォリア/ONE TAP SPORTS」第2回は、ONE TAP SPORTSの開発にまつわるお話をご紹介します。

インタビューにご参加いただいたみなさま

  • 株式会社ユーフォリア 代表取締役/Co-Founder 橋口寛さん
  • 株式会社ユーフォリア 代表取締役/Co-Founder 宮田誠さん
  • 株式会社ソニックガーデン 取締役 CIO 安達 輝雄
  • 株式会社ソニックガーデン プログラマ 中谷 一郎
目次
  1. ラグビー日本代表ほかトップスポーツチームをITで支える、ONE TAP SPORTSの開発ストーリー【第1回】
  2. まるで勝ち続けるスポーツチームのような一体感。ONE TAP SPORTSの開発体制は、スポーツへの理解とディスカッションでできている【第2回】
  3. トップアスリートだけでなく、スポーツを楽しむみんなをハッピーにしたい。人が持つ価値やポテンシャルを高めることが、ユーフォリアの理念【第3回】

「納品がないから、ずっと仲間」。納品のない受託開発が生む信頼関係

現在ONE TAP SPORTSは、ユーフォリアの共同代表・橋口 寛さん、宮田 誠さんがディレクションを行い、開発をソニックガーデンのプログラマ・安達 輝雄と中谷一郎が担当しています。中谷は、愛知県からリモートワーク。そして安達は、ユーフォリアのCTOも兼務しています。

知人の紹介で、ソニックガーデンを知った橋口さんと宮田さん。まずは、ソニックガーデンの企業文化に共感を抱いたそうです。

ONE TAP SPORTSの開発を担当する、ソニックガーデンの安達輝雄と中谷一郎

宮田の顔宮田
第一印象として、ソニックガーデンさんの企業文化が良いなと思いました。たとえば、場所と時間に捕らわれずに仕事をするところや、ひとりひとりが主体性と責任感を持ち、当事者意識を持って開発に関わるところですね。

外部パートナーと仕事をするときは、スキルの前にまず価値観が大切です。ONE TAP SPORTSの強化にあたり、ソニックガーデンさんに開発をお願いすることになりました。

この考えに、橋口さんも頷きます。そして、ソニックガーデンの納品のない受託開発から築かれた、両社の関係性を次のように話しました。

橋口の顔橋口
ソニックガーデンとの関係は、“同じ船に乗っている感じ”です。従来のウォーターフォール型開発は、開発を完了して納品すると終わりです。“次に、こんなことがやりたいです”と相談しても、“要件を決めて見積もりしましょう…”と、関係値がまた初めからになってしまいます。しかし、納品のない受託開発は、言葉の通り納品がないから、ずっと仲間なんです。

また、仕様書を固めることに時間を割くのではなく、とにかくスピーディに、開発の優先順位の判断や開発のために時間を使う。システム開発の本質に集中できています。私たちには、この考え方がフィットしました。パートナーとして素晴らしいと思います。

そして、「私たちとONE TAP SPORTSのユーザーがそうであるように、開発者であるソニックガーデンも同じ方向を目指しています。世界中のシステム開発が、そうなってくれたらなぁと思うくらいですよ」と、納品のない受託開発への信頼を語りました。

橋口さんの言葉にある、「スピーディに開発の優先順位を判断する」こと。これは、とくにONE TAP SPORTSの開発において、欠かせないことでした。日本代表レベルのプロアスリート達は、ワールドカップやオリンピックという一生に1度の試合へ向けて、日々トレーニングを重ねています。そのような環境の中で寄せられる開発依頼は、宮田さんいわく「ハンパじゃないハイスピードと、ハイプレッシャー」。

そのために、宮田さんたちは選手サイドの依頼を深く理解し、どのようにシステムで実現するかを考え、ソニックガーデンとディスカッションを行っています。ボクシングのスパーリングのように、ディスカッションを重ねるごとに、チームが形になっていく実感があるそうです。そして、より開発をスムーズに進めるべく、ソニックガーデンの安達がユーフォリアのCTOを兼務するという体制も整えました。

システム開発で重要なのは、ディスカッションを重ねること

ラグビー日本代表の愛称「BRAVE BLOSSOMS(勇敢な桜戦士)」が表すように、勇気を持って仲間を信じ、屈強な選手同士が戦うラグビー。ケガを防止し、パフォーマンスを最大化するためにも、ラグビーはスポーツ科学が発展してきたスポーツです。もちろんラグビーだけでなく、スポーツビジネスに関わるには、さまざまな専門知識が伴います。

ソニックガーデンでは、どのようにしてラグビーやスポーツへの理解を深め、開発に反映してきたのでしょうか。

安達の顔安達
ソニックガーデンで、スポーツ関連のシステム開発実例はありません。しかし、基本的にシステム開発の考え方は同じです。重要なのは、ディスカッションをすること。チームとして長く一緒に開発をすることで、互いのコンテクストの理解も深まり、開発がスムーズになるんです。その結果、2018年の1年間で355機能をもリリースできています。

また、試合の観戦やスポーツの現場へ行くことも、ONE TAP SPORTSの開発に欠かせません。たとえば、“ラグビーの疲労感”と一言で言っても、経験者でなければ想像すら難しいものです。

橋口の顔橋口
ラグビーは、屈強な体と体がぶつかり合うので、“ガツン”と音がするんです。これを1試合で何十回とやったら、翌日の筋肉の張りはすごいだろうなとイメージできます。現場で選手やサポートスタッフの声を聞き、試合を観戦することで、課題の共有感が高まり、良いディスカッションができるのです。

「納得しないと開発しない」めんどくささが価値とは?

ラグビー日本代表からの依頼をきっかけに開発されたONE TAP SPORTSですが、現在は競技の種目関係なく、さまざまなチームが利用しています。ユーフォリアのみなさんは、今年の2月と3月にかけて、多くのプロチームがキャンプを行う九州と沖縄にでかけました。そして、ユーザーチーム以外からも、ONE TAP SPORTSに関してヒアリングを行ったそうです。

ユーザーチームが増えたONE TAP SPORTS。多様化する開発依頼を、どうやって判断し、優先順位を決めているのでしょう。

橋口の顔橋口
まずは、シンプルが最優先ですね。とにかく選手やチームスタッフが使いやすいよう、複雑にしないことを心がけています。やりたいことが多い分、その背景にある複雑な課題を勉強して学習し、機能に盛り込み、削いでいく感じです。その上で、緊急度、重要度に分類しています。

宮田の顔宮田
重要度もまた、要素が分かれています。ONE TAP SPORTSはあらゆるスポーツでお使い頂けますから、判断基準は、追加する機能が競技やチームをまたいで汎用化できるか。また、システムそのものの普及に寄与するかどうかを重視しています。まずは橋口と優先順位を考え、ソニックガーデンとのディスカッションを行うのですが、ほぼダメ出しが返ってくるんですよ(笑)

冗談が言い合える関係も、日頃の信頼関係があってこそです。

この宮田さんの発言に、「僕は納得しないと開発しないタイプなので…」と答える安達。宮田さんと橋口さんは、「だいぶめんどくさいよね」と笑いながらも、「そのめんどくささが、価値なんですよ」と言います。

橋口の顔橋口
ディスカッションの場で、「ユーザーからのニーズも高い、この機能を開発しましょう」と言いますよね。すると、ソニックガーデンさんは「何のために必要なんですか?」「その開発で、他のチームへの波及はどんな感じでしょうか?」など、いちいち聞いてきます…(笑)。でも、そのやりとりを経て気づくことが多いですし、なぜか?を確認すると、違う方法が見えてくるんです。意味のある、めんどくささですね。

安達がユーフォリアのCTOになったことで、両社の情報を把握しやすくもなりました。安達は、プロダクトマネジメントに重きを置き、全体の影響を見て開発の優先順位の判断や組み立てを考えているそう。「次の開発を予測して、今何をすべきか、タスクばらしをして準備をしておく。現体制だからこそ、できることです」と話しました。

お酒とスポーツ観戦でチームビルディングも、ユーフォリアのスタイル

ONE TAP SPORTSのチームには、本気でプロダクトのことを考えているからこそ、本音を言い合える環境があります。そして、公私ともに深い信頼関係も築いてきました。「ビジネスには、コミュニケーションが大事」と宮田さん。ソニックガーデンの2人は、次のような体験をしたそうです。

中谷の顔中谷
ユーフォリアさんは、とにかく距離が近いんです。初対面でニックネームを呼びあうなど、普通の受発注者の関係にはないアットホームさがあります。コミュニケーション面で壁を作らず、むしろそれを超えて一緒に仕事をしていこうという姿勢が、ユーフォリアさんの特長だと思いますね。

僕は、昨年の10月からプロジェクトに参加しています。歓迎会では、ユーフォリアさんによるウェルカム胴上げを体験しました。後にも先にも、打ち上げではなくキックオフで胴上げされる経験はないんじゃないかな(笑)。圧倒的なファミリー感は、ユーフォリアさんならではです。

また安達も、ONE TAP SPORTSのプロジェクトへ参加して間もない頃に、印象的な出来事を体験しています。それは、自身の結婚式に、ユーフォリアからサプライズのお祝いビデオが用意されていたこと。また、多くの取引先とフランクに話す、ユーフォリアのみなさんの姿を見かけるそうです。開発の参考にと出かけるスポーツ観戦も、チームビルディングに一役買っています。

まるで、スポーツチームのような一体感を持つユーフォリアとソニックガーデン。チームのパフォーマンスを高める、ONE TAP SPORTSらしい開発体制です。

両社が開発を続けるONE TAP SPORTSは、今やスポーツ以外の場でも活用されています。 ユーフォリア・お客さま事例第3回では、ONE TAP SPORTSのこれからと、ユーフォリアが目指すビジョンについてご紹介します。

次:トップアスリートだけでなく、スポーツを楽しむみんなをハッピーにしたい。人が持つ価値やポテンシャルを高めることが、ユーフォリアの理念【第3回】

参考URL: https://www.rugbyworldcup.com

[インタビュー・構成・執筆/マチコマキ]

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