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小さく、シンプルに作る。「納品のない受託開発」に取り組んだ5年間のふりかえり

こんにちは。ソニックガーデンのプログラマの bassar です。

ソニックガーデンには、毎月全社員が参加する「全体会」というミーティングがあり、そこでは社員が自分の成果発表をする時間があります。8 月の成果発表は私が担当しました。

今回は、その場で話したこと、そして話しきれなかったことを、「ブログ版成果発表」として記事にします。

自分の経験から得た、「納品のない受託開発」をうまく進めるためのポイント

私は 26 歳でソニックガーデンに中途入社し、約 5 年間、主に「納品のない受託開発」の業務に取り組んできました。毎週のミーティングでお客さんと議論を交わし続け、また直近の 1 年間は案件のメインプログラマとして、よりお客さまのカウンターと言える位置で仕事をしてきました。

この 5 年間、ソフトウェア開発における自分の技術的な成長ももちろんありましたが、「納品のない受託開発」におけるプログラミング以外の力量にも大きな成長があったと感じています。そこで、今回の成果発表の機会をいいきっかけにして、これまでの自分の経験から、「納品のない受託開発」をうまく進めていくために押さえておくべきポイントを考えてみました。

小さく、シンプルに作ること

数が多いため今回すべてをひとつひとつ解説するのは難しいですが、これらを少し俯瞰してながめてみると、「小さく、シンプルに作ること」に関係するポイントが多くあることに気づきました。当てはまるものを以下に抜粋してみます。

  • ・ 手段から話すのではなく、まず目的・課題・背景を捉えることで、よりよい案も提案できるし、作らずに解決できることもある
  • ・ 解決方針をみんなでイメージし、ワークしそうか、運用が回りそうか、を考える。作らずにそこを検証できないのかも考える
  • ・ コスパを強く意識しつつ、かけるべきコストは惜しまない。有限のリソースをメリハリよく使う
  • ・ 作り込みすぎに注意する。どれぐらいワークするかは誰にもわからないため、作り込みすぎはリスクにもなりうる
  • ・ どうしても機能が大きくなりそうなら、リリースを分けられないのかを考える
  • ・ イテレーティブに進める。一通りのフローを早く通して早くフィードバックをもらう。完成度は後からあげる
  • ・ 0-100 で考えない。少しやり方を簡単にして、50%の成果が出れば十分という場合もある。グレーはいいこと
  • ・ ほとんどの課題に正解がないので、毎回悩むのがよい。そして早く作り、早くフィードバックを得て、早く改善させる

なぜ小さく、シンプルに作るのか

私たちは、限られたリソースの中で、本当に必要なものだけを小さく作ってリリースし、フィードバックを得て、それをまた反映していく、というサイクルを大切にしています。

正解というものがないビジネスの世界においては、市場/ユーザーの反応やフィードバックの持つ価値は大きく、それらに対応していくことが重要です。

フィードバックはできるだけ早く獲得し、早く対応していくことで、サービスの印象をよい状態で保てますし、競合サービスにも太刀打ちできます。作ったものができるだけ小さくシンプルであるほど、早くリリースでき、早くフィードバックを得て、早く対応していくことができます。

ときに市場やユーザーの反応がよいものではない場合もありますが、小さく早く作っていたならばそれだけダメージも小さく、また早く改善のチャンスを得られます。

また、新規事業などの場合は特にリソース(経済的にも、時間的にも)に限りがあるお客さまもおられます。本当に必要なものは何なのか、議論し見極めることで、リソースのかけ方にメリハリをつけ、作り込みすぎるリスクを回避できます。

このように、小さく、シンプルに作ることには多くのメリットがあり、私たちはこれをお客さまの事業が成功するために適切な進め方であると考えています。

まとめ

今回の発表やこの記事の執筆を通して、改めて「小さく、シンプルに」とはどういうことなのか、またなぜそうすべきなのか、について考えを整理することができました。

もちろん私が改めて書かずとも、ソニックガーデンの発信に限らずいろんなところで同じ話がまとめられているかと思いますが、これまでの自分の生の経験を踏まえて今回言語化を試みたことで、今まで以上に自分の中でよく咀嚼できたように思います。

先ほどの画像には他にもたくさんのポイントが挙げられている通り、「納品のない受託開発」において、あるいはその文脈に限らないのかもしれませんが、重要なポイントやよいとされる考え方/進め方はたくさんあります。

また、毎日の業務や毎週のお客さんとのミーティングを繰り返す中で、自分の中に日々新しい学びや悩みも生まれていきます。お客さんのビジネスや抱えている課題も非常に難解でクリエィティブなものですが、同じように私たちの仕事もまた非常に難しく、再現性がないものだなと思います。

仕事に限りませんが、再現性のない営みをする以上、それを完全にマスターするような瞬間はなく、学びはずっと続いていきます。だからこそ、難しさに直面すること、そこから気づきを得て、学びにしていく過程をすべて楽しんでいくようなマインドセットが大事だと思っています。

上手くいく時もいかない時もありますが、これからもさまざまな機会に飛び込み、成長していきたいと思います。

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