採用と育成を一本の線でつなぐ──トレセン2ヶ月の軌跡と、3名が見せてくれた成長の物語
2025年10月10日。
ソニックガーデンでは新しい取り組みとして「トレーニングセンター(通称:トレセン)」がスタートしました。
一言で説明するなら、
“採用と育成、そして徒弟制度の入り口までを一本の線でつなぐ仕組み”です。
「採用してから育てる」のではなく、
「育てるプロセスそのものが採用の延長にある」。
この考え方を体現した場所として、トレセンは生まれました。
ソニックガーデンの徒弟制度──“仕事の中で育つ”という文化
ソニックガーデンには、独自の徒弟制度があります。
親方と弟子が一緒に案件に入り、実際の仕事を通してエンジニアとして育っていく仕組みです。
弟子になれたということは、
1人前のエンジニアになるための道に立ったということ。
ただし、新卒や経験の浅いエンジニアがいきなり徒弟制度に入るには、技術力はもちろん
- ・ 仕様を言語化する力
- ・ コミュニケーション
- ・ 仕事の進め方
- ・ 自走力
- ・ 自己管理
こうした基礎力が必要です。
そこで「採用 → トレセン → 徒弟制度」という階段をつくり、段階的に育っていけるようにしています。
トレセンは“研修”ではない。課題から始まり、実践の中で育つ場所
トレセンの特徴は、
「最初から最後まで実践」であること。
- ・ 朝会で今日の計画を言語化
- ・ 課題に取り組む
- ・ 調べ、試し、作る
- ・ トレーナーにレビューを依頼
- ・ 週1でふりかえる(KPT)
毎日これを丁寧に積み重ねます。
“座学を受ける”のではなく、
課題を軸に、実際に動くアプリを作りきるカリキュラムです。
そのプロセスで
- ・ 設計
- ・ コード
- ・ デバッグ
- ・ チーム開発
- ・ 仕様調整
- ・ 言語化
が総合的に鍛えられます。
そしてこの2ヶ月で、まさにその成長を体現してくれた3名がいます。
3名の訓練生が見せてくれた「Before → After」の成長
以下は、12月の成果発表会での振り返りをもとにした3名の成長物語です。
Aさん:レビューが怖かった初心者が、チームの設計を語れるようになるまで
■ チーム開発アプリ「To-Do × カレンダー × 日報生成」
カレンダー、メモ、ドキュメントなど複数のツールに散らばっていた
タスク管理と日報作成を1つの画面に統合するアプリを開発。
- ・ タスク管理
- ・ カレンダー
- ・ 完了タスクから日報自動生成
これらをチームで設計し、Rails+JavaScriptで形にしました。
最初は学習のために個々で試作品を作り、そこから Zoom やホワイトボードで議論しながら1つのアプリとして作り上げました。

■ 苦労した点
- ・ JavaScript/ライブラリの選定を詰めないまま開発に入り、役割分担が混乱
- ・ 統合フェーズでコードの読み合わせに苦労
■ 成長した点
- ・ 設計の重要性に気づき、手を動かす前に構造化する習慣がついた
- ・ コードレビューの“怖さ”が薄れた
- ・ 自分のコードを言語化し、説明できるようになった
「計画を立てて進める感覚が初めてわかった」
と語ったのが印象的でした。
② Bさん:深夜まで作業していた“無理型学習”が、安定した自律型に変わるまで
Bさんは、アプリのデモを自ら担当。
ユーザー登録 → ログイン → カレンダー → タスク追加 → 完了
までの動くプロトタイプを披露しました。
■ UIへのこだわり
- ・ スクロールが出ない
- ・ ひと目でタスク全体が把握できる
- ・ 操作に迷わない
細部へのこだわりが光っていました。
■ 苦労と改善
- ・ 最初は深夜まで作業し、体調を崩しがち
- ・ エラーが出ると焦ってしまう
しかし後半になると…
- ・ 生活リズムを整え、一定のペースでコードを書く
- ・ ログを見る、休憩を挟むなど、落ち着いたエラー対応
- ・ Gitの扱い方、DB設計の大切さを理解
- ・ 「RailsやGemって便利だ」と感じられる余裕が生まれる
社内で開催されているハッカソンの見学を通じて
「怖い場所だと思っていたけど、自分も参加したい」
と感じるまでに変化したのも印象的でした。
③ Cさん:完璧主義で手が止まっていたところから“まず作る人”へ
Cさんは最初、完璧主義で環境構築や調査に時間をかけすぎる癖がありました。
■ マインドの変化
- ・ 朝会で宣言し、振り返りで運用することで「まず動くものを作る」 スタイルに転換。
- ・ DB・テスト・レイアウトを紙に書いて整理する習慣がついた。
- ・ 設計の抜け漏れが減り、作業スピードが上昇。
■ チーム開発の楽しさを実感
オフラインでのペアプロでは、画面を見ながら議論し、「一人では得られない学びがある」と語りました。
仲間との距離感も縮まり、相談を通して“チームとしての空気”が育っていったのも大きな成長です。
■ 学び
- ・ コードを説明できて初めて理解したと言える
- ・ 考えを伝えることが上達した
- ・ 人と協力することで、自分の癖がわかった
トレセンがもたらす“変化”は、技術力だけではない
3名とも、トレセンに入る前は
- ・ 何をどこから手をつけるべきかわからない
- ・ コードレビューが怖い
- ・ 完璧主義で動けない
- ・ チーム開発は未経験
- ・ 自分のペース配分がつかめない
そんな状態でした。
しかし2ヶ月後には、
- ・ 自分のコードを言語化できる
- ・ 設計の重要性を理解し、手順を逆算
- ・ チームで議論し、協力しながら開発
- ・ 生活リズムを整えて“持続可能に”学習
- ・ 不安よりも「次の開発が楽しみ」という気持ち
という“エンジニアとしての土台”が形になりました。
トレセンは、あなたが自然体でエンジニアとして育つための“入口”
トレセンは、採用と育成を一本の線でつなぎ、
あなたが「本当にエンジニアとして生きていきたいのか?」を自然体で判断できる場所です。
短期間のインターンのように“頑張って合わせる”必要はありません。
時間をかけて、仲間と議論しエラーと向き合いながら、腕を磨き、成長していく。
その先で、ソニックガーデンとあなたの“将来”をつなげていく。
採用ノルマがないからこそできる、長期的で、互いへのリスペクトがあるアプローチです。
おわりに:トレセンから徒弟制度へ、その先へ
ここまでお読みいただいて分かるとおり、トレセンはゴールではありません。
“本当のスタートラインに立つための準備期間” です。
ここで身についた
- ・ 設計力
- ・ 言語化
- ・ 自走力
- ・ チームワーク
これらのスキルは、徒弟制度に入ってからの力強い武器になります。
これからもソニックガーデンは、いっしょに働ける仲間を見つけるため、
そしてあなたがエンジニアとして羽ばたくために、トレセンをアップデートし続けていきます。

採用サイトトップはこちら↓
https://www.sonicgarden.jp/join_us/programmer