株式会社SonicGarden(ソニックガーデン)
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MessageLeafの出来るまで 【その1】〜考えついたものは大体誰かがやっている〜 2012年08月24日

本連載では、2012年7月2日に設立した株式会社MessageLeaf、及び提供サービスである「MessageLeaf(メッセージリーフ)」の成り立ちについて、同社CEOの鈴木英介氏とCTOの倉貫義人氏、またCOOを努める藤原士朗氏の3名の対談形式で4回に分けてお送り致します。 写真は左より、鈴木氏、藤原、倉貫
本連載は全4回の予定です。

倉貫義人(以下、倉貫):はい。始めたいと思います。『MessageLeaf (※1) 』、ローンチしました。おめでとうございます。

※1MessageLeafとは、ウェブサイトの読者と作者をつなぐ新しいコミュニケーションツールです。

鈴木英介(以下、鈴木、文中は英介さん):ありがとうございます。

倉貫:今日は『MessageLeaf』が誕生するまでについて、ソニックガーデンとメディカル・インサイト(※2)鈴木英介氏がCEOを務める企業 、僕らがどういう風な話で立ち上がってきて、紆余曲折があって今に至るかというところの振り返りをしたいと思っています。

鈴木:はい。分かりました。

倉貫:最初、僕らが英介さん(こう呼び合ってます)と会ったきっかけは何でしたっけ?いつぐらいでした?去年の年末ぐらい?

鈴木:あれは多分去年の11月(2011/11)とかだったと。

倉貫:それぐらいですよね。ソニックガーデンとしては、設立したのが7月で、独立したのが10月末で、独立後のほぼ初めてのお客さんかなという。

鈴木:ああ、そうだったんだ。それは知らなかったです。

藤原士朗(以下、藤原):繋がりなく来ていただいたのは、英介さんが初めてな気がします。

倉貫:最初来られた時は、事業計画書だけ持って「こういうことがやりたいんだ」って、ソニックガーデンが外苑前にあったんですけど。

鈴木:そうでしたね。

倉貫:1人で乗り込んで来られましたね。

鈴木:1人で乗り込みましたね。知り合いの紹介で。あの時は自分で考えていたプランを実現してもらえるベンダーさんを探していました。僕は知っての通りプログラミングが出来ないので、ウェブサービスの事業アイディアを考えついても、開発してもらうところを見つけなきゃいけない。前もちょっと話しましたけれど、昔、全く違う事業アイディアを実現しようと思った時に、中堅ベンダーさんに見積もりをお願いしたら1,000万円ぐらいかかるっていうのが出てきて…1,000万円で完璧なものにできれば良いけど、どう考えても絶対できるわけないな、みたいな。

倉貫:作ったは良いけどっていうね。

鈴木:それで、まだこれもやるコストも要ります、あのコストも要ります、みたいな話になったら、これはお金がいくらあっても足りないし、個人でそういうことできないよねと。当時、内製化っていう意味でエンジニアを雇うというオプションも考えなくはなかったんだけれども、腕のいい開発者を見付けるのは難しいということもあって、その事業アイディアの実現は断念しました。別の理由もありましたけど。
そうしているうちに新しいアイディア、今回の『MessageLeaf』に近いものの原型を思い付いちゃいました。だけど、それを実現してもらうのに、同じようにベンダーさんに頼むのだとやっぱりどうなんだろうなと思っていたら、ちょうどFacebookの友人の投稿でソニックガーデンのことが書いてあって、「面白いね、これ」と思って。それでホームページ見て、ひょっとしたらこういうモデルだったら自分の考えを実現することができるかも知れないと。まあいくらかかるかっていうのはそこには書いてなかったんですけど(笑)、定額制ってだけは書いてあって…

藤原:時価みたいな(笑)。

鈴木:そうそう(笑)。でも常識的に考えて、そうめちゃめちゃな話にはならないんじゃないかなということで、まずはとにかく話聞いてみようと行ったのがきっかけでしたね。

「コテンパンにされましたね(笑)」

倉貫:僕らも、最初名刺をいただいた時に、「メディカル・インサイト、医療コンサルタントです」、「なるほど。医療系の事業での相談ですか? 」「全然違います」「???」っていうのがあって、独立したばかりでそんなにリスクは取れないので、個人の会社とジョイントベンチャーをいきなりするとか、レベニューシェアでいきなりやるとかはできないなと思っていて。もし危なそうな人だったら、ちょっと帰っていただこうかなと。でもせっかくご紹介なのでと思って話を聞いて、その時に持って来られた事業アイディアを、結構僕がコテンパンにした気が…。

鈴木:コテンパンにされましたね(笑)。めちゃめちゃ叩かれた記憶が。あれはわざとという部分もあったんだろうけど、倉貫さんが結構強気に「こんなの僕、使うわけ無いですよ。誰も使わないと思います」みたいな(笑)。あの時のアイディアは、Facebookの「いいね!」ボタンみたいな感じで、「Thanks!」っていうボタンを広めようというものだった。要はブログなどを読んですごく良かったっていう思いを伝える手段として、そういうボタンを付けて、それを押すと寄付ができるという…

藤原:お金を付けてっていう

鈴木:そうですね。ポイントがお金に代わるみたいな。それによってコンテンツを作る人が多少潤ってくるみたいなことを考えた。

藤原:投げ銭の。

鈴木:そしたら「Grow! (※3) 」っていう会社が同じようなことやってるんですけど、って言われて。

※3「Grow!」はブログサイトなどに配置できる募金ボタンとしてスタート。2012/8/23にサービスリニューアルをして、別の形のサービスに。

藤原:競合がすでに存在してたんですよね。

鈴木:「え?そうなの?知らなかった」って。実はそれまでも他の人にアイディアは話していて、面白いって言われていたし、結構この業界に詳しい人とかでも「Grow!」の話は出てこなかったから。倉貫さんに言われて「そうなの?」って思って見たら、本当に「そのままやんけ」みたいな感じ。なおかつ、倉貫さんがさっき話していたみたいに、こんな貰い銭みたいなものをブロガーがやるわけがないというのも、確かにそうかも知れないって思えた。自分も全然浅かったな、と。

「考えついたものは大体誰かがやっている」

藤原:あの帰り道はどんな気持ちで帰ったんですか?外苑前のオフィス (※4) から。

※4SonicGardenの最初のオフィスは外苑前にあり、2012/5/9に今の渋谷オフィスに引越。エレベータの無いオフィスだったので、鈴木さんがいつも持ち歩く大きなキャリーバックをオフィスがある3階まで持って上がるのに一苦労していました。

鈴木:まずは、ああ「Grow!」っていうのがやっぱりあったんだな、という思い。こういうのって大体考えついたものは誰かがやっているっていう可能性が高いわけじゃないですか。世界で誰かが…

倉貫:必ずやってますよね。

鈴木:そうそう、日本どころじゃなくて世界中で考えたら、大体誰かがやっているっていうのは、そっちの方が普通だと思うので、やっぱりそうだったかっていうのが1つかな。もう1つは、当時話してたと思うけど、もう1社見積もってもらってたところがあって、それは中小のベンダーさんで、仙台の会社だったのね。営業マンがすごく良い人で、「これ良いですね、うちならこれくらいでやらせてもらいます」と。会社も営業マンも良いと思ったし、見積もりも出てきて「このくらいで出来ちゃうんだ」くらいの価格だった。でも、倉貫さん達と話して、そもそも事業アイディアが違いますよ、みたいな話だったから。これは、いくら安かろうと自分が考えたものをそのまま作ってもらうだけでは全くだめだと。

倉貫:ああ、なるほど。

鈴木:ということをすごく痛感した。それが一番大きかったかな。その帰り道に思ったことで。

「お客さんのためを思うなら、本当は言った方が良いなと思って言った」

倉貫:そこをそういう風に思えるって、普通の人はなかなか無いですよ。僕はあの時は、やっぱり本当にちゃんとやりたかったし、僕は作れれば良いとは思ってなくて、お手伝いするならばお客さんがちゃんと成功してもらわないといけないと思ってるので。

鈴木:それは言ってましたよね、実際あの時に。

倉貫:そう。短期間でサクッと作れるかと聞かれたらやれそうな気がしたんですけど、そんなものを作ってもお金の無駄遣いになるだけだと思っていて、ちゃんと成功するためにはこの事業計画じゃ駄目だと。僕は駄目だと思ったものを正直に言ってしまうし、顔に出てしまうタイプなので(笑)。でも、お客さんのためを思うなら、本当は言った方が良いなと思って言った。でも、僕みたいな若造にそう言われて、本当は悔しいはずで、なかなかそう思えないはずなのに、話を聞いてくれたのはすごいですよね。

鈴木:ああ、それは多分僕の性格もあるんだと。性格と、あとはやっぱり自分が経営コンサルタントとして、逆の経験があったからかな。自分より目上のお客さんに色々偉そうなことを言うわけだけど、お客さんがムッとして耳を貸さないというケースと、結構素直に考えて改善しようと思ってやってくれるケースとがあって。あと、お客さんが口では分かったって言いつつ、全然実行しない、されないコンサルティング戦略というのもある。そういうコンサルタント側からするともったいないよね、というケースを知っていたので、ここは素直に聞こうと思った。


当初考え付いていたサービス案を捨て、次はどんな道に進むのか!?続きは【その2】にてお楽しみ下さい。

【お知らせ】ソニックガーデンの本が出ました!

リモートチームでうまくいく~マネジメントの"常識"を変える新しいワークスタイル

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「納品」をなくせばうまくいく~ソフトウェア業界の"常識"を変えるビジネスモデル
「納品」をなくせばうまくいく 表紙

本書は、IT業界の、とりわけソフトウェア開発の業界で〝常識〟とされているビジネスモデルを変えてしまおうという試みです。ソフトウェア業界にはびこる多くの問題を解決するために取り組んだ新しいビジネスモデル「納品のない受託開発」について書いています。「受託開発」なのに「納品」をしない、なぜそんなことをやっているのか、そして、なぜそんなことが実現できるのか、その秘密について解説したのが本書です。(著者:倉貫義人 出版:日本実業出版社)