できたての広報グループ、いきなりNHKの舞台裏

こんにちは。広報担当、shin3こと岡田です。
9月10日に放送されたNHK総合「コント×ドキュメンタリー 笑う会社革命」で、ソニックガーデンの「徒弟制度」を、10分間にわたるドキュメンタリーとして紹介いただきました。
倉貫が代表としての思いをブログに書いていますが、こちらでは少し視点を変えて、広報担当がどのように本件に対応してきたか、その裏側をまとめます。

新・広報グループ、生後2週間で大仕事が舞い込む
まずは、取材の少し前の出来事からお話しさせてください。
今春、ソニックガーデンでは初めてとなる広報の専門組織「広報グループ」が誕生しました。それまでの広報は、倉貫の勘と個人技で対応してきましたが、今年から組織として広報に取り組むことにしたのです。
私は広報はまったくの初心者でしたが、紆余曲折を経て広報グループの初期メンバーとして参加しました。
そんな新体制で、「さあ、これから広報をやっていくぞ!」と意気込んでいた矢先、具体的には発足から2週間ほどで、ほとんど最初の取材依頼として飛び込んできたのが、まさかのNHK番組のお話でした。
徒弟制度はテレビと相性が良いのか問題
最初は本当に突然のことで、制作会社のディレクターさんから「徒弟制度を取材して番組にしたい」との連絡をいただきました。
驚きつつお話してみると、上司と部下の関係をテーマの番組を作るために「管理」について調べていて「管理ゼロ」をうたう倉貫のブログに辿り着き、そこで徒弟制度の記事を読んで興味を持ってくださったとのこと。
ありがたい話ではあるのですが、ソニックガーデンの「徒弟制度」という特殊な話を、果たして全国放送のテレビで流せるものなのか、「古臭い強権的な徒弟制度」など誤解を招いてしまわないか……。徒弟制度とテレビ放送は相性が良いのか、正直なところすぐには確信が持てませんでした。
ただ、詳しくお話をうかがう中で、ディレクターさんが信頼できる方であることに加えて、一つの会社を10分間も取り上げるという、テレビ番組としては異例の長尺であることが分かってきました。
「徒弟制度」は、言葉だけではなかなか伝わりにくい仕組みです。けれど10分間あれば、親方と弟子の関係性や成長の物語をしっかり描けるかもしれない。そう信じられたことで、取材をお受けする決心がつきました。
顔合わせ、そしていざ撮影
話が決まれば、まずはディレクターさんと、出演する親方・弟子の顔合わせをオンラインで行いました。弟子たちとのやり取りの一部をご紹介します。
ディレクターさん「なるほど、仕事でそういうプログラミングをしているのですね。話は変わりますが、お2人は何か趣味はありますか?」
弟子nobo「自作キーボードですかね。親方も詳しいんで、よく話しますよ」
ディレクターさん「へぇ、趣味で……。misamisaさんはどうですか?」
弟子misamisa「最近はVM(ヴァーチャルマシン)にはまってます。Windowsの中に別のOSを載せるんです。親方にやり方を聞きながらやってます」
ディレクターさん「仕事も趣味も技術系なんですね……!」
というようなやりとりがあり、ディレクターさんが「弟子達は技術と親方が大好き」という事実をインプットした上で取材に臨んでくださいました。
取材自体は、愛知県瀬戸の親方・弟子たちへの数日間の現地撮影と、東京での代表・倉貫へのインタビュー撮影に分けて行いました。
愛知側は親方に一任しつつ、私は東京で撮影に向けてオフィスを掃除したり駐車場を調整したり、裏方らしい仕事に励みました。
放送までにもう一仕事
ディレクターさんは撮影してからも編集作業という大仕事があるので、その間は事実確認や表現の調整のやりとりが続きました。
一方、広報としては、放送で徒弟制度を知ってくださった方向けに、いかに情報をまとめておくか、に注力しました。
ホームページに徒弟制度のまとめページを設け、採用ページもリニューアル。徒弟制度をわかりやすく伝えられるように整えました。

また、放送当日に向けて、アクセス集中でホームページが落ちることのないよう、エンジニアチームに対策を講じてもらいました。
いよいよ放送、いろいろな楽しさ
9月10日、いよいよ放送当日です。VTRの事前チェックはできないので、そわそわワクワクしながら放送を見守りました。
番組では、移住して弟子入りした若者が親方のもとで生き生きと学ぶ姿が、丁寧に描かれていました。私は、自社のことながら、親方と弟子の関係性にじーんと感動してしまいました。
社内のメンバーも生放送を見て社内チャット「world」上に書き込んで盛り上がりつつ、インフラ担当チームはホームページのリクエスト数を注視していました。
「ホームページの負荷状況のモニタリングでも楽しめるのはエンジニアの特権です!」とのこと。

おわりに
今回のNHK取材は、ソニックガーデンの徒弟制度を全国に伝える大きな機会でした。
と同時に、広報グループにとっても、立ち上げ早々に大仕事に向き合ったことで、今まで個人技だった「ソニックガーデンらしい広報」を言語化し、型を作る絶好の機会になりました。
自分たちの発信における価値判断の基準や、全力で発信する時の選択肢、社内との協力体制など、今後につながる基礎を整えることができたように思います。
今後も一つ一つの機会を大切にしながら、ソニックガーデンらしさを、ソニックガーデンらしい広報スタイルで伝えていきたいと思います。