株式会社SonicGarden(ソニックガーデン)
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入社門前払いの危機から、業務ハッカーのエースにまでなった猛者プログラマの軌跡 2019年08月26日


業務改善からシステム開発まで一気通貫にやってしまう「業務ハック」というコンセプト。その業務ハックでお客様が抱える課題を顧問として解決しサポートしていくのがソニックガーデンの「業務ハッカー」たちです。今回、個性豊かな5名の業務ハッカーに、それぞれどんな想いを持ち、どんな仕事に取り組んでいるか聞いてきました。

<第一回目のインタビュー記事>
ソニックガーデン初の女性プログラマは、業務改善の現場改革に挑む挑戦者だった!

第二回目は、サイボウズ公認kintoneエバンジェリストでもあり、「Cybozu Days 2017 Osaka/kintone hack」で見事優勝を勝ち取った、圧倒的技術力を誇る赤座久樹(あかざひさき)さんが登場です。インタビュアーは、ベテラン業務ハッカーの上田幸哉(うえだゆきや)さんです。

プログラミングとデータベース管理の原点は、小学生時代の体験

上田の顔上田
赤座さん、自己紹介とソニックガーデンに入った経緯をお願いします。

赤座の顔赤座
赤座です。生まれも育ちも富山県の旧細入村という、岐阜県との県境にある田舎です。本格的にパソコンを触り始めたのは小学5年の時でした。家には父の好みでMacintoshが置いてありましたね。

上田の顔上田
Macでは何をしていたの?

赤座の顔赤座
小学生だったので、お絵かきソフトで年賀状を作ったり、ハイパーカードというソフトで簡単なプログラミングをして遊んだりしていました。中2の頃は、ファイルメーカープロというソフトでデータ管理をしていました。

上田の顔上田
中2でデータ管理(笑)

赤座の顔赤座
当時流行っていた格闘系のゲームがあって、格闘が終わった後に勝ったキャラクターのセリフを選べる裏技があったんです。「どのボタンとどのボタンを組み合わせると、どういうセリフが出るのか」を調べては、ファイルメーカーに登録していました。今思い返すと、プログラミングとデータベース管理の原点がその辺りです。

上田の顔上田
学生時代に原点があるんだね。

赤座の顔赤座
高校三年間はプログラミングから離れて、演劇部の活動に没頭していました。その経験は「kintone hack」でのプレゼンに役立ったと感じています(笑)大学で情報系の学部に入り、そこからはC言語や情報科学をしっかりと学びました。卒業後に富山県内のIT会社に入り、10年勤めました。

単調な作業があったからこそ、業務ハックに取り組み、面白さを知った

上田の顔上田
ソニックガーデンの前職だね。そこではどんなことをしていましたか?

赤座の顔赤座
最初は大手企業に常駐し保守作業に携わっていました。コードを書くには書いていましたが、修正方法は本社の人からの指示に従う形でした。指示内容に従って機械的に適用してテストして、膨大な資料をエクセルで作って誤字脱字をチェックするという流れです。

上田の顔上田
なかなか地道だね。

赤座の顔赤座
はい。この一連の作業において、自分で考えてプログラミングする機会はとても少なかったんです。けれどそういった日々の仕事の合間に、仕事を効率化するためのプログラミングを自主的に行っていました。

上田の顔上田
その頃から業務ハックをひとりでしていたんだね。

赤座の顔赤座
はい。本業で自分の望むプログラミングはできませんでしたが、チームの業務を効率化するためのプログラミングをしていました。そういう仕組みを考えるのが好きだったんですよね。

上田の顔上田
仕組みを考えるのは面白いよね。

赤座の顔赤座
そうですね!なのでメインの仕事でもそろそろプログラミングしたくなり、本社勤務に戻してもらったのですが、僕は下手に口が達者なので本社でもお客様の対応ばかりすることになってしまって。

上田の顔上田
せっかく本社に戻れたのに(笑)

赤座の顔赤座
本社に戻ってからは、広く浅く営業的な立場と、開発が終わった後の保守フェーズで、多くの分野に携わりました。どっぷり特定の技術に浸かることはできませんでしたが、経験のない分野でも初見で勘所を探って「この辺りかな」とアタリをつけるといった部分は磨かれましたね。

上田の顔上田
赤座さんらしくはないよね。

赤座の顔赤座
そうですね。本来の僕は「狭く深く」という「広く浅く」とは真逆の人間なので、気質と真逆のことを経験できたのは幸運だったなと思います。

予期せず退路を断ち、ソニックガーデンへの挑戦が始まった

赤座の顔赤座
特定の言語のプロフェッショナルとして精通したいという気持ちが強くなっていく中で「納品をなくせばうまくいく」(倉貫義人著)という本に出合いました。

上田の顔上田
ソニックガーデンを知ったきっかけだね。

赤座の顔赤座
読んでみたら、「ソニックガーデンが納品のない受託開発でやっている内容は、自分が今している仕事の延長だ!お客様と密に連絡を取り合い保守運用しながら、その中でご要望を頂けば、都度見積もりを出すのではなく、サクッと作って開発を継続していく。これは自分がやりたいことを極めたスタイルだ」と、すごく感動したんです。

上田の顔上田
ソニックガーデンに入りたいと思った?

赤座の顔赤座
そうですね。でも当時はまだリモートワークは一般的ではなかったので、東京にはこんなに素晴らしい会社があるんだなと羨ましく思うだけでした。

上田の顔上田
東京に引越ししようとは思わなかった?

赤座の顔赤座
僕にとって富山に住むことは人生おいて何よりも大事なことで、仕事のために富山を出るという選択肢はありませんでした。そこから1年半後、「もう今の会社ではやりつくしたな、次のステップを目指したい」と思うようになりました。

上田の顔上田
退職を決意したんだね。

赤座の顔赤座
はい。けれど辞めるのは簡単ではありませんでした。保守を担当していたお客様に迷惑をかけるわけにはいかないので、 後任を確保する必要があったんです。そのとき本当にたまたま外部に常駐してた社員が、契約終了で本社に戻ってくることを知りました。

上田の顔上田
ビッグチャンス到来!

赤座の顔赤座
まさに(笑)「このチャンスを掴まなければ、引継ぎ相手が見つからず辞めることは向こう数年叶わなくなる」との思いから、次の就職先も決まっていない段階で、退職を申し出ました。

上田の顔上田
思い切ったんだね。

赤座の顔赤座
ソニックガーデンを受ける受けないの前に、退職が先に決まってしまいました(笑)そこで落ち着いて身の振り方を考えたとき「せっかくだし、ソニックガーデンを目指してみよう」と思ったんです。倉貫さんのブログや会社のHPを読んでいたので、現職を辞めてからのチャレンジが推奨されていないことは知ってはいました。

「不合格確定だ」と涙目にもなった、採用へのチャレンジ

上田の顔上田
ソニックガーデンの採用過程は長いので、基本的にはみんな仕事を続けながらトライアウトを受けるよね。

赤座の顔赤座
そうなんです。でも、ここで一回とことん勉強してみようと思ったんです。結果としてソニックガーデンに入れなかったとしても、その先のエンジニア人生には絶対役に経つだろうし、無職になって勉強に取り組むなんていう大胆なことができるのは、最後のチャンスだと考えました。

(*トライアウトは、ソニックガーデンの採用の仕組です。オンラインでのトレーニングとテストを受けることができ、プログラミングに関する技術力と、仕事や仲間に対する姿勢や考え方の確認のためにあります。)

上田の顔上田
トライアウトは大変でしたか?

赤座の顔赤座
ただ課題をこなすだけでなく、そのバックボーンにある技術をしっかり理解した上でクリアしなければ意味がないと思いました。まずはRubyとWebの基礎的な部分をかなり学びました。途中、倉貫さんとの最初の面接があり、かなり厳しいことも言われました。

上田の顔上田
どんなことを言われたの?

赤座の顔赤座
「Webシステムや新規事業コンサルといったソニックガーデンのメイン事業に対しては経験値が足りないよね」と。もうひとつは「退職して一人で勉強するだけでは限界があって、実務をやりながら期間をかけて技術を上げていくこともすごく大事なんだよ」という指摘でした。

上田の顔上田
なるほど。

赤座の顔赤座
その頃、ソニックガーデンがトライアウトの改善を進めている最中とのことで、改善のためにちょっと協力してもらえないかというお話を頂きました。

上田の顔上田
どんな依頼だったの?

赤座の顔赤座
「RailsではなくRubyのみのプログラミング能力を見る問題をやってみてほしい」という内容でした。それから数日後のある日、朝から夕方までかけて新しいトライアウトの課題に挑戦しました。やっと終わって提出したら、そこから急にリモートで倉貫さんとのコードレビューが始まってしまったんです。

上田の顔上田
それはびっくりしたでしょう?

赤座の顔赤座
はい、なんとかコードレビューが終わったあと、倉貫さんから「Railsプログラマーとしてやっていくのはまだ大変そうだけど、もし抵抗がなければ、今副社長がkintoneで業務システムを作るという仕事を一人でやっているんだけど、そこをアルバイトで手伝ってみる気はありますか」という提案を頂きました。

上田の顔上田
その誘いを聞いてどんな気持ちだった?

赤座の顔赤座
「kintoneかぁ」と少し残念な気持ちが最初はありました。kintoneに対して持っていたのが、「プログラミングではなく、マウスドラッグだけで作れる軟弱な仕組み」というイメージだったからです。なので即答はできず「1回副社長の藤原さんと話をさせてください」という返事をしました。

kintoneの素晴らしさを知り、「業務ハック」という構想に感動した!

赤座の顔赤座
後日藤原さんとの面談で、実際にkintoneでシステムを作るのを見せてもらったんです。そうしたら、めちゃめちゃ感動しました。軟弱さはまったく無く、かなりバランスのとれたツールだったんです。

上田の顔上田
kintone素晴らしいよね。

赤座の顔赤座
はい!Web専用であること、業務システム向けなので無駄な装飾がなく、標準機能でできる制約が多いからこそシンプルで、複雑なロジックはプログラミングで実現できる。専用言語ではなくJavaScriptなので、kintoneだけやっていてもWeb技術は磨くことができる。本当に素晴らしいと感じました。

上田の顔上田
そこが業務ハッカーとしての第一歩だったんだね。

赤座の顔赤座
はい。ソニックガーデンでもkintoneでの業務システム開発自体がまだ実験的な段階でしたし、僕の将来もkintoneで経験を積んで、いずれRails側にステップアップしていく予定でした。

上田の顔上田
でも、そうはならなかった、と。

赤座の顔赤座
はい。僕自身が、kintoneに触れば触るほど、RailsよりもJavaScriptでkintoneをカスタマイズすることに面白さを感じるようになっていきました。それからしばらく経ったとき、藤原さんとの面談で「業務ハック」という構想を聞きました。

上田の顔上田
その構想を聞いてどう感じましたか?

赤座の顔赤座
業務改善自体はとても楽しくて好きではありましたが、業務改善の現場にはプログラマーが活躍できる土壌がないことを問題だと感じてきました。業務システム業界では設計する人に権限があり、プログラマは言われた通りに下請けで作るという構造が普通なのです。

上田の顔上田
確かにそうだね。

赤座の顔赤座
けれどソニックガーデンの業務ハックという構想においては、 業務ハッカーが自らコンサルティング・設計・プログラミングをしていけるということに、とても可能性を感じ感動しました。

上田の顔上田
構想とネーミング、私もかなり画期的だと思います。

赤座の顔赤座
藤原さんの「業務ハッカー目指そうぜ」というセリフはとてもインパクトがあって今でも忘れられません。そこがソニックガーデンと僕の方向性がぴったり一致した瞬間でした。

一生懸命取り組んでいる姿をお見せするのも、ひとつのスタイル

上田の顔上田
もう入社して2年になるかな?今はどんな仕事をされているか、いくつか教えてください。

赤座の顔赤座
リゾート会社の給与計算システムをkintoneで作っています。あとは、外食産業のフランチャイズ経営をされているお客様が、加盟店に食材を卸売りするための受発注システムを開発しています。以前開発したシステムの保守もしていますが、すべての案件のベースはkintoneです。

上田の顔上田
あとはソニックガーデンの業務ハックチームのための、業務改善もしてくれているよね。

赤座の顔赤座
はい。ソニックガーデンのプログラマはもちろん、kintoneを使っているプログラマがプログラミングしやすくするツールを作りました。「Goqoo on kintone」という名前でオープンソースで公開して、誰でも使えるようにしてあります。

上田の顔上田
ではお客様との信頼関係を築いていく上で、大切なことは何ですか?

赤座の顔赤座
一生懸命やることと、技術力ですね。正直、少ない労力でサクッとやるのは苦手なんです(笑)僕自身の気質として頑張らざるをえないと言うか、プログラミングが楽しいので気づくと没入してしまう。

上田の顔上田
プログラミング大好きだもんね(笑)

赤座の顔赤座
頑張っている雰囲気が出てしまうのは「プロとしてかっこ悪いのでは」と悩んでいる時期もありましたが、最近は「一生懸命取り組んでいる姿をお見せするのも、ひとつのスタイルなんだ」と開き直りました。

上田の顔上田
いいスタイルだと思います!

赤座の顔赤座
あとは技術力を磨くことで得られる信頼というのは当然あると思います。「この人なら漏れがあってもすぐにリカバリーできる、高度な依頼にも応えてくれる」という風に、根性論ではなく技術面で信頼されるよう努力しています。

プログラマーが富山にいながらにして活躍できるような世の中を作りたい

上田の顔上田
将来はどんな風になりたいですか?

赤座の顔赤座
富山でプログラマーが活躍できる環境を作り上げたいです。IT業界には、まだ地方と東京の格差がかなりあります。働く環境であったり、技術面、賃金面、そして仕事の内容、すべてにおいて。なので今年から「Back to the 富山」をキーワードに、富山のIT業界を変革すべく動くことで、地元に貢献したいと考えています。

上田の顔上田
どんなことをしているんですか?

赤座の顔赤座
手始めに、今年の5月と7月に、業務ハック勉強会を開催しました。富山でプログラマーが活躍するためには、まず県内の一般企業が顧客になりうるのかどうかが大事になってきます。

上田の顔上田
確かにそうだね。

赤座の顔赤座
一般的に地方はクラウドに抵抗のある会社が多いので、業務ハック勉強会を実施することで、クラウドの便利さを知り、もっと活用してもらえる状態を目指しています。

上田の顔上田
いい活動ですね。

赤座の顔赤座
そうやってクラウドを使った業務改善が一般企業に浸透すれば、その流れでプログラマーも県内企業を顧客として業務改善などのプログラミングに取り組める土壌ができます。

上田の顔上田
お客様が存在しなければ、我々はプログラミングはできないものね。

赤座の顔赤座
まさにその通りです。プログラマが最先端の今時の開発をしたくても、お客さんがそれを求めてくれないと、仕事として成立しません。IT企業ばかりが頑張っても駄目なんです。最終的には、プログラマーが富山にいながらにして活躍できるような世の中を作ることが僕の目標です。

入社希望の人は「プログラミングが好き」という情熱を表現してほしい

上田の顔上田
では最後に、赤座さんはソニックガーデンに入るまで苦労された部分もありますが、これから入社のためのトライアウトに取り組む人に向けて、アドバイスをお願いします。

赤座の顔赤座
プログラミングが大好きだということを大事にしてほしいですね。僕自身、去年のイベントに登壇した際、「一般論ではプログラミングは目的ではなく手段ですが、僕の中ではプログラミングが目的です 」と発言したんです。

上田の顔上田
カッコいいね。

赤座の顔赤座
例えば「プログラミングは世の中にこういう風に役立つので素晴らしい」といった内から湧き出るような崇高な理念があれば別ですが、そうでないのなら、ソニックガーデンはプログラミングをしたいという気持ちを尊重してくれる会社なので、変に取り繕うことなくその情熱を表現して欲しいですね。

上田の顔上田
確かにプログラミングが好きであることは、必須だよね。

赤座の顔赤座
はい。「こういうコードを書くとき、この辺のロジックがこうなるのがたまりません」というようなアプローチも悪くないと思います。僕で言えば「JavaScript が一番好きで、理由は関数が第一級オブジェクトであること。他の言語ではなかなかない」という表現になります(笑)

上田の顔上田
なるほど(笑)こういう発言を聞いて面白いと感じられる人に、ソニックガーデンには来てほしいですね。今日は長い時間ありがとうございました!

赤座の顔赤座
楽しくて喋りすぎちゃいました。ありがとうございました!

ソニックガーデンでは「業務ハッカー」を募集しています!

ソニックガーデンが提供している「納品のない受託開発」の一つの形である業務ハッカーは、「プログラミング」と「業務効率化」のスキルで顧客の課題解決をする仕事です。
弊社の採用についての考え方、働き方、求めるスキルなどはこちらに記載しています。

興味がある方からのトライアウトへの応募、お待ちしています!


赤座さんを一言で表現するならば「ギャップが素敵な人」でしょうか。

ソニックガーデン業務ハッカー部門のエースであり、精鋭ぞろいのチームの開発環境でさえ業務ハックをしてしまう、プログラミングの達人。そんな事前情報から想像していたのは、近寄りがたい孤高の人でした。けれど実際の赤座さんは、入社に苦労した過去すらオープンにしてしまう、底抜けに明るい人。

また、「プログラミングが大好き、一生懸命やらずにはいられない、気づいたら業務ハックしている」というひたむきさは、遊びに夢中な小さな子供のようで、けれどお客様から絶大な信頼を得ている高い技術力と責任感は、成熟した大人そのもの。

そんなギャップの大きい多面的な魅力に満ち溢れた赤座さんは、何でも楽しんでしまうチャレンジ精神と使命感から、これから富山県のIT業界にきっと変化をもたらしていくのだと思います。変革への取り組み、またお話を伺えるのを楽しみにしています!


ライティング:岡田由美子
早稲田大学第一文学部在学中より、物書きを目指してひたすらに原稿用紙に文字を埋める日々を過ごす。卒業後、EC系のベンチャーで新規事業の開発に取り組む。現在は二児の育児の傍ら、インタビュー記事や、商品紹介のキャッチなど、また文字の世界へと戻る。

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