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「楽しい仕事。好きな仲間。望む環境。全て揃わなければ、働けない」業務ハッカーという仕事の面白さとは?


業務改善からシステム開発まで一気通貫にやってしまう「業務ハック」というコンセプト。その業務ハックでお客様が抱える課題を顧問として解決しサポートしていくのがソニックガーデンの「業務ハッカー」たちです。今回、個性豊かな5名の業務ハッカーに、それぞれどんな想いを持ち、どんな仕事に取り組んでいるか聞いてきました。

<第一回目のインタビュー記事>
ソニックガーデン初の女性プログラマは、業務改善の現場改革に挑む挑戦者だった!

<第二回目のインタビュー記事>
入社門前払いの危機から、業務ハッカーのエースにまでなった猛者プログラマの軌跡


第三回目は、24歳で4社目にしてやっと理想的な職場であるソニックガーデンに辿り着いたという森円花(もりまどか)さんにお話をお聞きしました。森さんが感じる業務ハックという仕事の面白さを、副社長の藤原士朗(ふじわらしろう)さんがインタビュアーとなり解明します。

「やれることがあるのなら、やってみたい!」と始めた業務ハック

藤原の顔藤原
自己紹介ということで、まずは入社時期をお願いします。
森の顔
2017年にトライアウトを受け始めて、アルバイトとして働いている期間があり、その後2017年5月に正社員となりました。ソニックガーデンとの関わりは約2年半になります。
藤原の顔藤原
ソニックガーデンを知ったきっかけは?
森の顔
前職でもリモートワークをしていたので、同じリモートワークの会社だということで知りました。サイトを読み込んでいたので、採用の期間が長いことも知ってはいましたし、技術力が足りない自覚もありましたが、ダメ元で応募しました。
藤原の顔藤原
何歳の頃ですか?
森の顔
24歳です。トライアウト※の過程で社長の倉貫さんと面談する機会があり、その際に年齢的に通常の中途採用ではなく、第二新卒での枠に切り替えて頂きました。業務ハックという構想について聞いたのもその時です。

(※トライアウトは、ソニックガーデンの採用の仕組です。オンラインでのトレーニングとテストを受けることができ、プログラミングに関する技術力と、仕事や仲間に対する姿勢や考え方の確認のためにあります。)


藤原の顔藤原
業務ハックという仕事内容についてどう感じましたか?
森の顔
私自身に業務経験や社会経験が足りていなかったので、「やれることがあるのなら、やってみたいです」というお返事をしました。それからアルバイトを経て、現在は業務ハッカーとしてお客様の案件に携わらせて頂いています。

「職人的な、専門性の高い仕事がしたい」という想い

藤原の顔藤原
プログラミングは昔から好きだった?
森の顔
中学の頃からHTMLやCSS、簡単なJavaScriptには触れていましたが、それらとプログラミングは別物だという認識でいました。

藤原の顔藤原
十分プログラミングだと思うけど、森さんが「プログラミングをした」と実感したのはいつ?
森の顔
図書館司書を目指し、図書館学を学ぶ大学に入学しましたが、その大学の授業でプログラミングを学ぶ機会がありました。
藤原の顔藤原
なるほど。そこでプログラミングが好きになって、プログラマーを目指すことにしたの?
森の顔
そうですね。プログラミングはとても楽しかったです。「好きなことしか続けられない」という自分の性格を知っていたので、プログラマーはいい仕事だなと思いました。もうひとつ、「プロフェッショナルになりたい」という気持ちがあったんです。
藤原の顔藤原
「手に職」的な?
森の顔
はい。「職人的な、専門性の高い仕事がしたい」という気持ちがあったので、プログラマーに絞って就職活動をしました。

好きな仕事しか続けられない、居心地の良い環境でしか働けない

藤原の顔藤原
新卒で、プログラマーとして入社したの?
森の顔
一応そうです。最初の会社は、お客様先に常駐して要望のあったシステムを受託開発する会社でした。今振り返ると「自分は何をやっていたんだ」とも思うのですが、その会社は研修が終わったタイミングで退職しました。
藤原の顔藤原
見切りが早いね(笑)退職を決めた理由は?
森の顔
先ほどお話した「好きなことしか続かない」という性格にも繋がりますが、面白いと思える対象にしか取り組めないし、居心地の良いと思える環境でしか働けないんです。
藤原の顔藤原
なるほど(笑)プログラミング自体は楽しいけれど、それだけではなくて、技術力が上がる環境や働きやすい環境が必要だし、どんな仕事を誰とどんな風にやるのかという点も、大事なポイントだよね。
森の顔
ソニックガーデンに入る前に、派遣やリモートワークなど様々な働き方をしたので、そういった自分にとって大事なポイントが分かりました。「プログラミングができる、メンバーが大事、自分の裁量で働ける」など、望む要素にマッチするのはソニックガーデンだけでした。

システムを開発するだけではなく、実際に使ってもらうところまでサポートしていく

藤原の顔藤原
業務ハッカーとして初めて取り組んだのは、kintoneの標準機能で対応できる案件だったので、私がサポートしながら森さんが主担当で行ったよね?
森の顔
そうでしたね。すぐに契約が終了になってしまった案件でした。
藤原の顔藤原
システムを作ったはいいけれど、お客様が使って下さるところまでいなかったんだよね。あの案件からの学び、何かある?
森の顔
今だったら、説明会を開くなどして使うところまでサポートをしていたなと思います。けれどあの時は本当に何も分からなかったので、求められるまま作って、そのまま終わってしまったという印象です。

藤原の顔藤原
業務ハックで社内システムを作った時は、使い始めるところまでの支援が大事なのかな?
森の顔
そうですね。例えば既にkintoneを使っていて、それをカスタイマイズで改善するのであれば、それまでの延長でできると思うんです。
藤原の顔藤原
すでに使っているシステムが少し変わるだけだものね。
森の顔
けれど、それまでExcelでやっていた業務をクラウドサービスであるkintoneに変えたり、紙でやっていたものをシステム化する場合は、業務を改善するための負担がお客様にプラスされてしまいます。
藤原の顔藤原
お客様にどんな負担がプラスされる?
森の顔
「ここを変化させよう」と決めて新しくシステムを作ったら、次は今までの業務の流れの中でそのシステムが実際に使えるのかどうか、お客様に検証してもらう必要もあります。
藤原の顔藤原
実際にお客様に試してもらうんだね。
森の顔
はい。けれど業務ハックをしたいお客様は、そもそも今の業務に滞りがありお忙しいので、ソニックガーデンにご相談に来て下さいます。
藤原の顔藤原
既に業務がスムーズに回っていて余裕があるのなら、業務ハックの必要はないよね。
森の顔
はい。そんなお忙しい中で検証の時間を確保してもらい、新しいシステムについて知ってもらい使ってもらうためには、こちらからの働きかけやサポートはとても大事になってくると思います。
藤原の顔藤原
なるほど。そこはソニックガーデンの業務ハックにおいては特徴的な部分だよね。
森の顔
納品型のビジネススタイルならば、作って納めたら終わりで、使うか使わないかはお客様次第です。けれど「納品のない受託開発」の場合は、こちらが作ったものを使って頂かなければ、ソニックガーデンとしての価値を提供し続けることはできなくなってしまいます。

システムが大きく変わることに、お客様は不安を感じる

藤原の顔藤原
業務ハッカーになってから、印象的だった案件を教えてください。
森の顔
学術系のイベントを開催しているお客様とのお仕事で、印象に残っていることがあります。そのお客様は、使っている顧客管理のデータベースが使いづらいということでご相談に来られました。
藤原の顔藤原
顧客管理のシステムを変えたかったんだね。

森の顔
はい。そこで、システムをkintoneに変えると、こういうメリットもあり、こういう風にできるようになりますよというご説明をしたんです。イベント開催に絡む業務としての、フォームからの申込受付やメールでの連絡も、kintoneに一元化すると便利になりますよとご提案しました。
藤原の顔藤原
それまで個別に運用していた、顧客管理システム、お申込フォーム、メールを、すべて連動させてkintoneひとつで管理できるようになれば、便利だよね。
森の顔
はい。そう思ったんですが、お客様はあまり乗り気ではなくて。お客様には既に使っているシステムがあり、回している業務があるので、それらを一気に新しくすることに、心理的抵抗があるということが分かりました。
藤原の顔藤原
確かに大きな変化には不安を感じてしまうかもしれないね。その心配や不安を解消するためには、もっと別のアプローチが必要なんだね。
森の顔
はい。今の案件で言えば、まずは顧客管理の部分だけをkintoneで開発することにしました。新しいデータベースに慣れた段階で、フォームやメールを順次kintoneに統一させていくという対応をとりました。
藤原の顔藤原
不安に寄り添うために段階的にリリースするというのは、非常に面白い視点だと思います。業務ハックらしいやり方だよね。

小さく変える業務ハックだからこそ、お客様の変化に俊敏に対応できる

森の顔
段階的にシステムを開発していくことは、常にお客様にとっての「最善の提案」をし続けられるということでもあります。最初に提案したものは、その時点ではそれが最良であっても、お客様の環境や状況が変われば、「最善の提案」はまた別のものになってしまいます。
藤原の顔藤原
1年経てば、社会が変わり、技術が生まれ、業務の流れは変わりうるよね。
森の顔
はい。だからこそ少しずつ開発していくことで、日々変化していく「最善の業務改善」を提案し続けられることこそが、ソニックガーデンの業務ハックだと気づきました。「納品のない受託開発」という形だからこそ、お客様の変化に俊敏に対応することができます。
藤原の顔藤原
今必要なものをまず作って、1年後はまたその時に必要なものを作っていくのが一番費用対効果が高いだろうというアジャイル活動の一般的な価値を、業務ハックでも追求できているね。
森の顔
そうですね。納品型では一気に変えざるをえないですが、お客様の状況を見ながら小さく段階的に変えていける仕組みが出来ているのが「納品のない受託開発」であり、「業務ハック」の強みだと思います。
藤原の顔藤原
お客様の状況に合わせるためには密なコミュニケーションが必須になってくると思うけど、その点で気を付けていることは何かある?
森の顔
お客様と認識のズレがないか確認することを大事にしています。例えば「在庫」という単語ひとつとっても、印刷会社様の言う「在庫」と運送会社様の言う「在庫」では、まったく意味が違ってきます。
藤原の顔藤原
業務ハックでは色んなお客様とお仕事をさせて頂くから、辞書的な意味で言葉を想像してはいけないんだね。

プログラミングの技術力があればあるほど、お客様に価値を提供できる

藤原の顔藤原
業務ハックをしていく中でのプロセスやアプローチについて聞いてきたけれど、そういったことを実現していく中で、技術力は必要だと感じている?
森の顔
プログラミングの能力は確実に必要だと思います。業務の問題点を見つけて改善をすること、その時その時に適切なアプローチをするということは、プログラミングのアルゴリズムを考えることに似ている部分があるように思います。
藤原の顔藤原
どちらも論理的に組み立てる能力を求められるよね。
森の顔
もちろんプログラミングの技術力はあればあるだけ、良いシステムを作ることに繋がると思います。単純に「早く綺麗に作れる」というだけで、お客様にとっては価値がありますよね。
藤原の顔藤原
「早く綺麗に作る」ことは、具体的にどんな価値があるかな?
森の顔
お客様にとっての見た目や動きとしては、もしかしたらあまり影響はないかもしれません。けれどエラーが起こった時や、想定外の動作が起こった時、何が原因でそういった事象が起きているのか判断する時に必ず役立ちます。
藤原の顔藤原
コードの読みやすさ、保守のしやすさに気をつけて作ることで、問題が起きた時は素早い対応が可能だよね。改善をし続ける業務ハックという構想においては、きれいで修正しやすいコードはお客様にとっての価値になるね。
森の顔
まだまだ私はその辺りも含めて技術的にレベルアップしなければと思っています。
藤原の顔藤原
ソニックガーデンは、森さんにとって技術力を上げられる環境ですか?
森の顔
ソニックガーデンにはコードレビューという文化があるので、恵まれた環境だと感じています。私にとって技術力を上げる一番の方法は、他の人が書いた綺麗なコードを見たり、自分が書いたものを上手な人に見てもらって、様々な指摘を貰うことです。

お客様の反応を直接自分でもらえることが、業務ハッカーの喜び

藤原の顔藤原
業務ハックをする中で、森さんにとっての喜びとか嬉しいポイントは何ですか?
森の顔
お客様に「楽になった」と言ってもらえるのは嬉しいですね。
藤原の顔藤原
その一言は、本当に嬉しいよね。
森の顔
あとはお客様の困っていることをヒアリングして、「それはつまり、こういうことが原因でこういう問題が起こっているんじゃないですか?」とお伝えした時に、「あっ!まさにそうなんです!」という反応が返ってくると嬉しいですね。

藤原の顔藤原
森さんの閃きが的中した瞬間?
森の顔
はい。お客様の中でまだ言語化できていなかったものを、私が明確にしてあげることができたときは嬉しいし、楽しいですね。
藤原の顔藤原
業務ハッカーは、自分たちで直接お客様と話をするので、お客様のリアクションも自分で直接もらえるからこその喜びだね。とは言え、すごく大喜びしている森さんの姿も想像できないけど(笑)
森の顔
確かにすごくテンションを上げるタイプではないですね。
藤原の顔藤原
業務ハッカーたちの中には、お客様と感情も共にしながら課題に悩み、向き合っていく人もいれば、森さんのように一歩距離を置いて、観察して理解することをすごく大事にしている人もいるよね。

業務ハックにはコミュニケーション力と想像力が必要

藤原の顔藤原
業務ハッカーに向いているのはどんな人だと思いますか?
森の顔
コミュニケーションが取れる人というのは絶対条件ですね。私たちの仕事は、お客様と直接話をして、お客様のその時その時の問題を解決していくことなので、話が聞ける人であることは必須です。
藤原の顔藤原
他にはありますか?
森の顔
あとは想像力がある人、ですね。柔軟に物事を考えられたり、幅広い視点を持てるという意味を含みます。業務ハックでは、多種多様な業種のお客様のお手伝いをするので、経験だけでは賄えないことが絶対に出てきてしまいます。
藤原の顔藤原
初めて知る業界のお客様もいらっしゃるよね。
森の顔
はい。全然知識がない中で、お客様から聞いた話だけで理解しなければなりませんが、その時に見る角度がひとつしかないのと複数あるのとでは、見方が全然変わってきます。

チャレンジすることで見えてくるものがあるはず

藤原の顔藤原
ソニックガーデンには入って2年半になりますが、以前と違って長く働き続けられているポイントは何ですか?
森の顔
楽しい仕事で、メンバーがいい人ばかりで、勤務環境も理想的です。さらにやったことに対して怒られない、というのも大きいですね。
藤原の顔藤原
ソニックガーデンの風土として、それはあるよね。
森の顔
今は毎週藤原さんと「振り返り」を行っていますが、起きてしまった問題に対して頭ごなしに叱られるのではなく、「それはなぜ起こったんだろう、再発しないためにはどうしたらいいんだろう」と一緒に考えてくれる環境であることが有難いですね。
藤原の顔藤原
良かったことももちろん振り返るけれど、悪かったことに対してはそういうアプローチだね。

森の顔
あとは、とても幅広い仕事を経験できています。業務ハックでは様々な業種のお客様の担当をさせてもらっていますし、kintoneとの連携サービスである「じぶんページ」という自社サービスにも関わっています。
藤原の顔藤原
業務ハックだけではないところが、森さんにとっては魅力なんだね。
森の顔
そうですね。バラエティに富んだ仕事ができるので、成長する機会が多いと感じています。チャレンジし続けることで、見えてくるものがあると思うんです。単純にすべての仕事が楽しいんですけどね。
藤原の顔藤原
そう言ってもらえると嬉しいです。今日はありがとうございました。
森の顔
ありがとうございました!

「クールだな」というのが、インタビューを通して感じた森さんの印象です。始終淡々としていて、自分の性格や、過去の経緯、置かれた状況などに対するコメントも客観的で分析的。

ソニックガーデンに入るまでは、割と短いスパンで転職されていたそうですが、ひと昔前ならば「嫌だから辞めるなんて忍耐が足りない」とマイナス評価にも繋がっていたかもしれません。けれど森さんの話を聞いていると、「理想的な環境ではなかったから、次の職場を見つけることにしただけなんだな」と、とても合理的で現代的な働き方をされていると思わされました。また、試してみて合わなければ改善するという、業務ハック的な考え方を、自身の生き方にも適用されているように見えました。

途中藤原さんも「一歩距離を置いて、観察して理解することをすごく大事にしている人」と評していた森さん。その素質はソニックガーデンの業務ハックという場で存分に活かされるのだと思います。自分にとって理想的な職場に出逢えた森さんの今後の活躍が楽しみです!

ライティング:岡田由美子
早稲田大学第一文学部在学中より、物書きを目指してひたすらに原稿用紙に文字を埋める日々を過ごす。卒業後、EC系のベンチャーで新規事業の開発に取り組む。現在は二児の育児の傍ら、インタビュー記事や、商品紹介のキャッチなど、また文字の世界へと戻る。
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