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40代で北海道へ移住!オーストラリア一周、シベリア鉄道でロシア横断!世界を旅する自由すぎるベテラン業務ハッカーの仕事の真髄とは?


業務改善からシステム開発まで一気通貫にやってしまう「業務ハック」というコンセプト。その業務ハックでお客様が抱える課題を顧問として解決しサポートしていくのがソニックガーデンの「業務ハッカー」たちです。今回、個性豊かな5名の業務ハッカーに、それぞれどんな想いを持ち、どんな仕事に取り組んでいるか聞いてきました。

<第一回目のインタビュー記事>
ソニックガーデン初の女性プログラマは、業務改善の現場改革に挑む挑戦者だった!

<第二回目のインタビュー記事>
入社門前払いの危機から、業務ハッカーのエースにまでなった猛者プログラマの軌跡

<第三回目のインタビュー記事>
「楽しい仕事。好きな仲間。望む環境。全て揃わなければ、働けない」イマドキ女子が辿り着いた、業務ハッカーという仕事の面白さとは?


第四回目に登場する田中一紀(たなかかずのり)さんは、千葉県で生まれ育ち、関東で20年間プログラマとして従事した後、40歳にして突如北海道に移住!45歳でソニックガーデンにジョインした後は、札幌を拠点に、オーストラリアに3ヶ月、ロシアに1ヶ月など、世界各地を旅しながらリモートで働いています。インタビュアーは、同じくベテラン業務ハッカーの上田幸哉(うえだゆきや)さんです。

45歳でソニックガーデンに挑戦

上田の顔上田
ソニックガーデンに入社した経緯、まずは教えてください。
田中の顔田中
入社は2018年の3月です。前職の上司がソニックガーデンのファンで、その方がきっかけで存在を知り、調べているうちに「リモートワークがあったり、自由にやっていたり、すごい会社だな」と思うようになりました。
上田の顔上田
情報発信している甲斐がありました!
田中の顔田中
倉貫さんの本も読みました。その中で、僕自身が長年エンジニアとして働く中でモヤモヤしていた部分、「人月商売なら、スキルがない人が集まった方が稼げるという世界への疑問」にすごく共感したんです。
上田の顔上田
分かります。
田中の顔田中
当時45歳だったのでソニックガーデンへの挑戦権があるのか確認したところ、年齢にこだわりがないようだったので、応募させてもらいました。トライアウト※を初めて8ヶ月弱で入社したので、割と短い期間で入社できたと思います。

(※トライアウトは、ソニックガーデンの採用の仕組です。オンラインでのトレーニングとテストを受けることができ、プログラミングに関する技術力と、仕事や仲間に対する姿勢や考え方の確認のためにあります。)

エンジニア・経営者として多くの経験を積んだ20年

上田の顔上田
プログラミング自体はいつ頃から?これまでの経歴も教えてください。

田中の顔田中
プログラミングを始めたのは小学生時代でした。エンジニアとしては20年ぐらい働いていますね。20代後半に、知り合いの小さいソフトウェア会社からエンジニア人生を始めました。
上田の顔上田
どんな仕事をしてきましたか?
田中の顔田中
20年になるので、それはもう色々やってきましたよ(笑)下請多層構造の末端からミドルウェアの開発まで。基本は Web 系が多かったかな。
上田の顔上田
その20年間はずっと東京で仕事を?
田中の顔田中
そうですね。客先常駐などもしながら、東京、埼玉、神奈川などでも働きましたね。途中、仲間と会社を立ち上げて経営もしていました。
上田の顔上田
それは知らなかったな。
田中の顔田中
10年くらい経営をしていましたが、従業員を雇う苦労だったりを経験して、自分には会社を経営するのは向いていないと分かりましたね。

「環境を変えてみよう!」と、北海道への移住を決断

上田の顔上田
様々な仕事を経験してきて、今は北海道で自由に働く人生だね。
田中の顔田中
そうですね(笑)
上田の顔上田
北海道にはいつ移住したの?
田中の顔田中
4年前ですね。今のところ唯一の北海道メンバーです。

ソニックガーデンに所属しているメンバーの居住地


上田の顔上田
ずっと関東で生きてきて、移住を決断した理由は?
田中の顔田中
東京の通勤がすごく嫌だったんです。あと最近の東京は夏が暑いのも嫌ですね。北海道は、以前遊びに来た時に、涼しいし、食べ物は美味しいし、良い場所だなと思いました。
上田の顔上田
それにしても勇気ある決断だよね。
田中の顔田中
そうですね。40歳すぎるまで、母親の介護をしながら仕事をしていたんですが、母が亡くなったことも移住のきっかけですね。時間的にも場所的にも自由になったので、環境を変えてみようと思い、北海道に来ました。
上田の顔上田
移住したときは、まだソニックガーデンには入っていなかったよね?
田中の顔田中
まだですね。北海道に拠点のある会社を見つけて、転職しました。「Iターン転職」になりますね。

オーストラリアを周遊しながら、リモートで働く

上田の顔上田
北海道の会社に数年勤めた後、ソニックガーデンを知って、今のような働き方になったんだね。
田中の顔田中
そうですね。自由な会社のようだし、あわよくば旅をしながら働けそうだなと思って(笑)
上田の顔上田
目論見通りだね。ついこの間も大きな旅をしていたよね?
田中の顔田中
そうですね。オーストラリアを3ヶ月かけて1周しました。もちろん仕事をしながら。

上田の顔上田
3ヶ月の間、どの時間帯に仕事をして、どの時間帯に旅をしていたの?
田中の顔田中
オーストラリアは基本的に時差がほとんどないんです。なので、お客様と打ち合わせがある時は、wifiがある都会に移動して、日中にカフェなどでミーティングをしていました。
上田の顔上田
電波さえ届けば、どんな場所からでも仕事はできるよね。
田中の顔田中
そうですね。都会にいる時は図書館やカフェで仕事をしていました。一方で田舎にいるときは、日中に車を走らせて移動していることも多かったです。オーストラリアの内陸部はほとんど砂漠で、気温が40度を越えるも日もあって、昼間は暑すぎて仕事はしていられませんでしたね。

旅をしながら働くには、究極のセルフマネジメントが必要

上田の顔上田
旅をしながらの仕事、どうでした?最高?大変?
田中の顔田中
すごく集中力が高まったし、効率よく働いていましたね。旅に出ているからには、訪れたい場所があるので、できるだけ早く仕事を仕上げようという気持ちになります。メリハリがあってよかったです。
上田の顔上田
究極のメリハリだよね(笑)
田中の顔田中
こういう働き方は、できる人とできない人がきっといますよね。僕、決まった時間に机に座って仕事をするのが、比較的苦手なんですよ。気持ちが乗った時にガツンと働くタイプなんです(笑)
上田の顔上田
メリハリを効かせながらも、移動しながら成果をあげるのは大変な部分もあったのでは?お客様との会議は週一回とか定例であるから、それまでにシステムを作り上げたり、調べ物をしたり、やることはたくさんあったよね?
田中の顔田中
必要なのはセルフマネジメントでしょうね。

信用してもらっているからこそ、成果はきちんと出す

上田の顔上田
先月はロシアに行ってたよね。
田中の顔田中
はい。ウラジオストクから入国して、西に9000キロほど移動した先にあるサンクトペテルブルクまでシベリア鉄道で横断しました。そのまま東欧を旅する予定だったのですが、一昨日登壇の予定が入ってしまったので、泣く泣く帰国しました(笑)
上田の顔上田
世界を旅しながら仕事ができるなんて、面白いよね。
田中の顔田中
この会社の面白いところは、経営陣が「むしろ行け」と言ってくれるところですね(笑)
上田の顔上田
普通の会社だったらまずマネジメントと言う名の「管理」が入るから、「有休にするのか?」「どこにいるのか?」「仕事は本当にできるのか?」なんて言われてしまうけれど、うちは一切そういうのがないからね。
田中の顔田中
信用してくれているんでしょうね。信用してもらっているからこそ、「しっかりやろう」という意識が働きます。好きなことをやる代わりに、きちんと結果を出して、お客様にも迷惑をかけてはいけないと強く思いますね。
上田の顔上田
そうだね。結果が出せなかったら、お客様から「どうして遊んでいるんですか?」とクレームがくるよね。
田中の顔田中
お客様とは定例でテレビ会議があるので、僕が旅先にいることはお客様も知っています。「いいですね」とは言ってもらえますけれど、もし結果が出せなければ、もちろん契約そのものを解除されてしまいます。
上田の顔上田
頻繁に定例会議があることで、お客様に対して成果をお見せすることができるからこそ、旅をしながら働くというスタイルが通用するのかもしれないね。

抽象的なアイディア・要望をシステムとして実現していく

上田の顔上田
田中さんは今、業務ハッカーとしてはどんな仕事をしていますか?

田中の顔田中
食品加工設備メーカーの既存の受注システムを、kintoneで置き換えるというような業務ハックをしています。他には税理士や、弁護士のような、いわゆる「士業」のお客様も多いですね。
上田の顔上田
あとはお客様のアイデアを元に、新しい仕組みを作るという仕事も多いよね。
田中の顔田中
そうですね。直近ですと、ある会社の社長さんがInstagramに投稿した内容を、社内に広報したいというご要望を頂きました。そこで、 Instagramの投稿を一旦kintoneに流して、それを社内向けのWebサイトに表示させるというシステムを作りました。
上田の顔上田
元々仕組みを考えるのが好きなの?
田中の顔田中
そうですね。設計が済んでいるものならば他社でも可能ですが、たとえ抽象的な要望だったとしても、開発と検証を繰り返しながら作っていけるのはソニックガーデンの強みだと思います。NPO法人会計支援アプリの「Nport」の開発も0から1を生み出す楽しい仕事でした。
上田の顔上田
それはどんなサービスですか?
田中の顔田中
税理士法人つばめ様がリリースしたサービスで、「クラウド会計ソフト freee」と連携して利用できるNPO法人専門の会計支援アプリです。NPOは実は会計が複雑で、収益を上げる事業と収益を上げない非収益事業、これらを分けて会計しなければいけないんです。

自分のことを知ってもらう努力をして、メンバーとの距離が縮んだ

上田の顔上田
ソニックガーデンに入って一年半。大変だった仕事はありますか?
田中の顔田中
うーん、ないですね(笑)この会社は、できないものはできないって言えますよね。普通の会社であれば、やはり売上を上げなければいけないので、納期までに仕上げるという大変さがありますが。
上田の顔上田
確かに何が大変かって、納期に追われることだよね(笑)
田中の顔田中
今は期日までに成果物が間に合わないとしたら、こういう理由があって間に合わないので、もう少しお時間くださいとお客様に直接ご説明すればいいわけです。自分主導で仕事を進められるので、大変だと感じたことはないですね。あるとすれば、会社に馴染むまでかな?
上田の顔上田
それはどのあたりが大変だった?
田中の顔田中
ソニックガーデンは、みんなリモートワークで遠隔地にいますよね。同じオフィスで一緒に働いていたら、帰りがけに「みんなで飲みに行こうよ」と気軽に飲みに行けるけれど、それが環境的に難しかったので、既存メンバーと距離を縮めることが大変でしたね。
上田の顔上田
世代的に僕らは「飲みにケーション」を大事にしていたものね。じゃあどうやって距離を縮めたの?
田中の顔田中
旅のネタを提供したんです(笑)メンバーにも見える場で旅の日記※を公開したことで、「オーストラリアを旅してる新規メンバーがいるな」とみんなに知ってもらえました。自分のことを知ってもらう努力をすることで、距離が縮んだと感じています。

(※ソニックガーデンでは日々起こったことや、感じたことを気軽に共有できるよう、「日報」ではなく「日記」として共有しています。)


上田の顔上田
自分はこういう人間だよと、長所短所も含めてさらすことは大事だよね。お互いに情報を出すことで、この人はこういうことは苦手だから頼まないけれど、これは得意だからお願いしよう、という判断にも繋がるよね。
田中の顔田中
コミュニケーションの点でも、仕事を進めるという点でも、ソニックガーデンでは能動的であることが大事だなと思います。

お客様の喜ぶ顔が、業務ハッカーとして一番嬉しい

上田の顔上田
既存メンバーと馴染むのに苦労しただけで、ソニックガーデンのプログラマには必須になってくる直接お客様とやりとりする部分は大変ではなかった?

田中の顔田中
以前も要件定義などよくやっていたので、そのあたりは全然苦ではないですね。むしろ今の形の方が好みです。お客様と自分の間に別の人間が入ると、伝言ゲームのようになってどんどん情報が欠落してしまうので。
上田の顔上田
直接お客様と話せると、ダイレクトに意見がもらえるし、こちらもダイレクトに伝えられるよね。
田中の顔田中
はい。それにお客様の喜んでいる顔が直に見られることが、業務ハッカーとして一番嬉しいことですね。
上田の顔上田
お客様との会議のやり方は、以前と違う部分はある?
田中の顔田中
頻度が圧倒的に多くなりましたね。今は「これは優先度が高いので、次の定例会議までにこれを作りましょう」という進め方なので、「お客様にとっての今のベストは何か」ということをすごく考えますね。
上田の顔上田
通常のシステム開発だと、どんなものを作るのか完成形を決めてから開発をスタートして、終わったら「納品」するからね。
田中の顔田中
お客様にとってその時必要なことを、最短で実現していくことが僕たちの価値ですからね。システムを開発せずに解決できるなら、金銭的な負担をかけないそちらの方法を提案します。作らないという選択肢を持てたことが、今までとの大きな違いですね。

経験を積み、苦労を苦労と感じなくなっている

上田の顔上田
これと言った苦労もなく、お客様の喜ぶ顔が見たくて働いているなんて模範解答みたいで、なんだか面白くないなぁ(笑)
田中の顔田中
僕、常識人ですよ(笑)社会不適合者みたいな扱いですか?(笑)
上田の顔上田
もっとそういう部分を炙り出したいんだけれど、田中さんはプログラマ歴が長いから、既に色んな経験を一周りしてきてしまっているよね。
田中の顔田中
そうですね。ある意味達観していて、苦労を苦労と感じなくなっているのかもしれません。
上田の顔上田
細かいところで言えば大変なことはあるよね。例えば、コードを書いたけれど、思ったように動かなかったとか。でもそれを苦労とは思わないよね?
田中の顔田中
思わないですね。解決策はいつも見つけられていますから。

人に喜んで貰うことがモチベーションの源泉

上田の顔上田
今後してみたいこと、ありますか?
田中の顔田中
相談に来られたお客様と直接お話をするフロント業務はやりたいと思っています。あとは海外に旅することが多いので、海外に拠点を持つお客様の近くで仕事もしてみたいですね。それから社会的意義のあるもの、人の役に立つものが作りたいです。
上田の顔上田
エンジニアとしてのモチベーションがその辺りにあるんだね。

田中の顔田中
20年前ならまた違うことを喋っていたと思いますけどね(笑)実は、プログラミング自体も、仕事のツールの一個としか思っていません。技術にこだわりがあるプログラマは多いと思いますが、僕は技術を使ってできるものの方に興味があるんです。
上田の顔上田
プログラミングをおろそかにしているわけではないものね。
田中の顔田中
もちろん品質にはこだわっていますが、極端な作り込みまではしないですね。プログラミングにコストと時間を掛けすぎることは「お客様ファースト」にはならないので。
上田の顔上田
そういう思考になった理由が、人生経験の中にあるのかな?
田中の顔田中
色んな場所に旅をして、色んなものを見ていることが一因かもしれないですね。あとは僕、物欲があまりないんですよ。一時は会社経営をしていたので、高級車とかも買ってみましたが、「それで?」という感じで。
上田の顔上田
別に満たされなかったという感じ?
田中の顔田中
車なんて動けばそれでいいやと思いましたね。高級車である必要はないし、身の回りのものも最低限のことができればそれで十分だなと。だからお金にも稼ぐことにも執着がなくて、稼ぐためではなく、人の役に立って喜んでもらいたいという想いが強いです。
上田の顔上田
またしても模範解答過ぎてつまらないなぁ(笑)

経験を積んだ「視座の高い人」にも入社してほしい

上田の顔上田
では業務ハッカーとして、どんな人に入ってもらいたいですか?
田中の顔田中
お客様の業務を俯瞰できる人ですね。一歩引いて、視点を上げて見ることができる人。
上田の顔上田
視点を変えることを、視座上げると表現したりもするけれど、やはり自分が積み重ねてきたものの上に視点の位置があったりもするよね。
田中の顔田中
そうですね。そういう意味で、経験を積んだ視座が高い人が入ってくれると、これまでお断りせざるを得なかったお客様の案件も受けられるようになると思います。
上田の顔上田
業務ハックのご相談に来られるお客様は本当に様々だよね。そもそも会社の課題が分からないお客様には、システム的な解決方法に導かないで、立ち止まって一緒に考えていくというアプローチが必要だものね。
田中の顔田中
仕事はもちろん人間関係など様々な経験を積んだ人が次のステージを求める場所として業務ハッカーになってほしいと思いますね。システムだけで解決できる案件はまずないので、お客様への働きかけも含めて高い視点で見られる人が必要です。
上田の顔上田
お客様への働きかけというと?
田中の顔田中
僕たちは仕組みは提供できるけれど、それより大切なことは現場のお客様です。システム会社に頼んだら全部やってくれるという考え方ではなくて、最終的にはお客様たちで全て回せるようになってほしいんです。
上田の顔上田
なるほど。お客様に変わってもらうことが大事なんだね。
田中の顔田中
そうです。僕のお客様は手離れのいいお客様が多くて、皆さん困ったときだけ相談に来て下さるので、僕はまた他のお客様のお手伝いができるわけです。お客様が自身で業務をうまく回せるようになるために、知恵を絞っています。

「お客様ファースト」を実現するための資料化

上田の顔上田
そういえば一昨日の講演は何について話してきたの?
田中の顔田中
「まだそんなドキュメントで消耗してるの?開発効率を上げる攻めのドキュメンテーション」という講演をしてきました。成果物としてではなく、頭の中にあるイメージを共有するために、つまり「コミュニケーションの手段としてドキュメントを作っています」という趣旨です。
上田の顔上田
コミュニケーションのためにドキュメントを作っている?
田中の顔田中
僕はお客様との会議の際は、事前に書いておいたポンチ絵をお見せするようにしています。ポンチ絵とは、イラストや図を使って内容をまとめたドキュメントのことです。お客様の真意を僕が正しく汲み取れているか確認するためにも、ポンチ絵を書きます。
上田の顔上田
自分の考えも、お客様からお聞きした内容も、ポンチ絵にして共有しているということだね。
田中の顔田中
はい。業務ハッカーとして働く上で、意思疎通がとても大事だと思っています。意思疎通に時間がかかり、会議の回数が増えればそれも工数になるのでお客様にとっては負担です。極力会議の時間を減らすために、資料化だったり有効なことはしていきたいです。

お客様の発言の背景、本質を見抜く必要がある

上田の顔上田
とにかく田中さんは「お客様ファースト」なんだね。

田中の顔田中
そうですね。お客様あってこそだし、お客様の意見を汲んであげるのが我々の仕事だと思います。何を考えているのか理解したいし、もしお客様の方が間違っていると思えば、そこも指摘させてもらいます。
上田の顔上田
お客様が求めるようにただシステムを作るだけではないということだよね。
田中の顔田中
もちろんそうです。何が間違っているのか指摘して納得してもらうのも業務ハッカーの仕事です。一番いけないのが、言いなりになってしまうことですね。お客様の言う通りに作るのが正義ではないです。
上田の顔上田
こちら側の業務改善自体に対する知識や、スキルが大事になってくる仕事だよね。
田中の顔田中
そうですね。お客様がなぜそう言っているのか、背景を理解してあげる必要もあります。背景、根本、本質を見抜かなければなりません。「なぜこの人はこの部分にこんなにこだわっているのだろうか?」と考えるんです。
上田の顔上田
こだわるのには、何か理由があるんだね。
田中の顔田中
そうです、必ず理由があるんです。そこでお客様の発言の根本にあるものを引き出せるかもまたスキルのひとつだと思います。
上田の顔上田
なるほど。とうとう最後まで田中さんの良い部分しか引き出せなかった(笑)
田中の顔田中
ほとんどが良い部分ですよ(笑)今日はありがとうございました!

北海道に移住し、世界を旅しながら働くという奔放な生活ぶりからは想像しにくい、きめ細やかで丁寧な「お客様ファースト」の姿勢がとても印象的でした。プログラミングすることも、ポンチ絵を書くことも、田中さんにとってはすべてお客様の喜ぶ顔のため。

20年という長い時間プログラマとして働いてきたからこそ辿り着いたのが、徹底した「お客様ファースト」であるという、プロフェッショナルの姿を見させてもらい、とても勉強になりました。

また、旅のお話は新鮮で面白く、すべてお伝えできないのが残念です。田中さんが旅をしながら記録していた日記は、ステキな写真と共に下記で公開されていますので、ぜひご覧ください!間違いなく、旅に出たくなります…。

旅するプログラマー カズさんの生存報告(1)~(7)

ライティング:岡田由美子
早稲田大学第一文学部在学中より、物書きを目指してひたすらに原稿用紙に文字を埋める日々を過ごす。卒業後、EC系のベンチャーで新規事業の開発に取り組む。現在は二児の育児の傍ら、インタビュー記事や、商品紹介のキャッチなど、また文字の世界へと戻る。
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