旅をしながら働くという選択肢〜日本全国を巡りながら、ソフトウェア開発者として過ごした1年

こんにちは、ソニックガーデンの渡辺です。
私は昨年8月から約1年間、バイクで日本全国を旅しながら生活をしてきました。もちろん、ソフトウェア開発の仕事を続けながらです。
最近その生活も一区切りがついたので、実際どんな生活をしていたのかやどうやって仕事との両立をしていたのかなどお話していければと思います。
どんな生活をしていたの?
バイクで日本全国走り回ってました!
最初のひと月は北海道。さすが大自然の地だけあって、雄大な景色の中を走り抜けるのは格別でした。
個人的に一番の思い出は、仕事前にふらっとツーリングして見た日の出です。

平日の朝にこんな場所にいるなんて普通に考えたらありえないので、非日常感が物凄かったです。何か悪いことをしている気分になりました。
他にも、高山で古い町並みを散策したり、淡路島で日の出ツーリングしたり、大分で温泉に入ったり、宮崎では野生の馬を見に行ったり…。とにかくいろんな場所に行って、いろんな体験をしてきました。


仕事との両立は大変だった?
正直に言うと、大変です!
私は仕事量を減らさず、何なら増やしながら旅をしていたので、時には「ただ移動しているだけで旅らしいことができていないな…」と感じる期間もありました。
仕事をこなしつつ旅を楽しむには、とにかくセルフマネジメント力が求められます。リモートワーク自体がそもそも自己管理が大事ですが、旅をしながらだとさらにやることが増えます。次の滞在先を決めたり、移動の計画を立てたり、観光の予定を考えたり…。やることが山ほどあるので、より一層「自分をどう管理するか」が大切になってきます。
住む場所はどうしていたの?
滞在先は ADDress(アドレス) という多拠点居住サービスを利用していました。
月額定額で全国の拠点を利用できて、地方の古民家やゲストハウスなどさまざまな住まいに滞在することができます。家具やWi-Fiもほとんどの拠点に備わっているため、旅をしながらリモートワークを行うのにとても適したサービスでした。

また、ADDressは基本的に他の会員や拠点の管理人(「家守」と呼ばれています)とのシェア利用となるため、多くの人と交流する機会があります。こうした他者との出会いは人によって向き不向きがあるかもしれませんが、私にとっては旅に大きな意義を与えてくれるものでした。
色んな人との出会い
この1年間は、本当に多くの人との出会いがありました。ここではとても書ききれないほどです。
同じタイミングで滞在した会員さんと一緒に食事を作ったり、家守さんに地元を案内していただいたり。もし普通にホテルに滞在していたら、これほど多くの人と交流することはなかったでしょう。そうした体験を与えてくれたADDressには本当に感謝です。
もちろん、知らない人と同じ家に滞在することを「煩わしい」と感じる方もいると思います。私自身、そう思う瞬間もありました。それでも、それ以上に得られるものが大きかったと感じています。
世の中には本当にさまざまな考え方や価値観があります。誰かにとっての正解が、別の誰かにとっても正解とは限りません。だからこそ大切なのは、相手の立場に立って物事を考えることです。そして、それを頭では分かっていても実際にそれを行動に移すのは簡単ではありません。頭で理解するのは簡単ですが、それを本当に身につけるには、実際に人と会って話す経験が欠かせないと私は思います。
相手の立場に立って考えるということは、仕事においてももちろん重要です。開発の現場では、相手と意見が食い違うことも少なくありません。自分の考えに固執してしまうと、つい「正しいかどうか」の話になってしまいます。けれど相手の立場に立ってみれば、その考え方も自然に理解できます。そうやって互いを受け止めたうえで、より良い答えを探していく。旅の中で多くの人と出会ったことは、そういった力を養う大きなきっかけになりました。
また、旅の途中ではソニックガーデンの仲間にも会いに行きました。私は、仕事にやりがいを感じるためには「一緒に働く人を好きになること」が重要だと思っています。興味のない人や苦手な人のために働いても、楽しいとは思わないですよね?そして、相手を好きになるためには、リモートで仕事の話だけをしている関係では限界があります。
どうせ同じ仕事をするなら、楽しく働けたほうがいい。だからこそ、リモートワークであっても実際に会いに行くことに大きな価値があると私は思っています。

まとめ
旅をしながら働くことは決して楽な選択ではありませんが、興味がある方はぜひトライすることをおすすめします!私自身、旅の中でのいろいろな人との出会いや体験が、今の暮らしをより豊かにしてくれているなと感じています。
そしてこういった自由な働き方ができているのは、ソニックガーデンという多様な生き方を尊重する環境があったからです。
もちろん、誰もが入社してすぐに同じ生活を送れるわけではありません。自由な働き方の背景には、社員同士の信頼関係と、プロとして成果を出す文化があります。その土台があるからこそ、自分に合った働き方を選択できるのだと思います。
その人が一番価値を出せる働き方は人それぞれです。ソニックガーデンは自分にあったスタイルを模索して、実現できる環境だと思います。
ところで、現在の私は、神奈川の清川村でゲストハウスの管理人、つまり家守をしながら働いています。旅は一区切りしましたが、これからも色んな人との出会いがある暮らしを楽しんでいきたいと思います。